相撲と文化を体験!外国人観光客向け相撲エンタメ施設。

増える「SUMO」文化への興味

近年、日本を訪れる外国人観光客はコロナ前の水準を大きく上回る勢いで戻ってきているようで、観光庁の発表によれば、2025年の訪日外客数は約3000万人を超え、4000万人にも達しそうな勢いのようです。

こうしたインバウンド(訪日観光客)が増える中で、「日本らしい体験」として人気を集めているのが大相撲への関心。しかし、伝統文化として世界的に知られる一方で、開催時期や会場が限定されるために観戦チケットが取りにくい・スケジュールの都合がつかないという悩みもあるのが現実です。

その解決策として、大相撲観戦とはまったく違う形で「相撲」を体験できる施設が話題となっています。
今回ご紹介するのは、外国人観光客に人気の高い2つのスポット——
👉 日楽座(THE SUMO HALL / SUMO LIVE RESTAURANT)
👉 相撲ランド(SUMOLAND in 両国)

どちらも相撲の文化や迫力を“体験型・エンタメ型”で提供しており、英語対応がメインとなっているため、外国人観光客には人気の場所となっているようです。

元力士×エンタメの先駆者-日楽座という存在

日楽座 は、現在外国人観光客の間で高い人気を誇る相撲エンターテインメント施設だが、この日楽座を語る上で欠かせないのが、元力士東桜山(田代氏)の存在。

東桜山は引退後、相撲界を離れた元力士たちが活躍できる場を作るべく、元力士専門の俳優・タレント事務所SUMOエージェンシー)を立ち上げました。

この事務所では、力士ならではの体格や所作、存在感を武器に、CM出演やイベント、舞台などへ元力士を派遣を行い、特に海外では、Netflixドラマ『サンクチュアリ』のヒットも追い風となり、「SUMO=日本独自のクールなカルチャー」として人気が一気に高まりました。そうした海外での手応えと、コロナ後に急回復したインバウンド需要が重なり、誕生したのがこの「日楽座」です。

日楽座を訪れた外国人観光客は、元力士による迫力ある相撲ショーを観覧しながら、日本食のお弁当を味わうことが出来ます。

解説はすべて英語対応のうえ、「ハラール対応弁当」「ヴィーガン対応弁当」なども用意されるなど、宗教や食文化の違いにも細やかに配慮されている点は、インバウンド施設として非常に完成度が高く、ショーの内も、単なる取組だけではなく四股やすり足といった基本動作の解説、決まり手の紹介、実際の取組のデモンストレーションなどを通じて、「相撲とは何か」を初めての人にも分かりやすく伝える構成となっています。

気になる料金、、大阪の日楽座では、相撲ショー+日本食体験込みで13,200円~という価格設定。外国人観光客向けの体験型コンテンツとしては、比較的分かりやすく、納得感のある料金ではないでしょうか?

更に2026年1月7日からは東京・銀座に2号店がオープン。銀座店では「食」の内容が一段グレードアップし、相撲ショーに加えて旬の食材と職人技を生かした本格和食会席が提供される予定です。

こちらは 17,000円~と大阪に比べるとやや高価格帯ですが、外国人観光客にとって人生で一度きりの「相撲 × 和食 × ライブエンターテインメント」という体験を銀座で味わえる点を考えれば、むしろ“海外向けプレミアム体験”と言えるでしょう。また、銀座店では相撲体験ができるプログラムも用意されており、観るだけでなく、実際に土俵に上がることも可能とされています。

両国で相撲文化に触れる――相撲ランドという選択肢

もう一つ、外国人観光客の間で注目を集めているのが、東京・両国にある「相撲ランド」 です。

相撲ランドは、その名の通り「相撲の街・両国」に拠点を置く体験型施設で、国技館からもほど近い場所にあります。相撲といえば両国、という分かりやすさもあり、初めて日本を訪れる外国人観光客にとっても、日本文化に触れながら立ち寄りやすい立地と言えるでしょう。

日楽座が「相撲 × 日本食 × エンターテインメント」を前面に打ち出した施設であるのに対し、相撲ランドはショーよりも相撲そのもの、相撲文化そのものを体験することに重きを置いている印象です。

相撲ランドの特徴のひとつが、元横綱・旭富士が監修に関わっている点です。横綱として土俵を極めた経験をもとに、相撲の所作や礼法、力士の動きが持つ意味などが、体験プログラムに反映されています。

施設内では、実際の土俵に上がり、四股や立ち合いといった基本動作を体験することができ、相撲の歴史や番付、決まり手についての解説も行われ、いずれも英語を中心とした説明となっているため、相撲を初めて見る外国人観光客にも理解しやすい構成です。

相撲ファン的な目線で言うと、日楽座に比べ、この相撲ランドで実演や解説を担当する元力士は「元小結千代大龍」や「元幕内照強」など格上の力士が担当しており、彼らから直接話を聞ける点は、大きな魅力と言えるでしょう。

料金や所要時間はプログラムによって異なるようですが(16000円~100000円)、比較的短時間で相撲文化に触れられる点も特徴です。本場所のような真剣勝負とは当然異なりますが、「相撲とは何か」「なぜ日本で大切にされてきた文化なのか」を知る入口としては、非常に分かりやすい施設となっています。

大相撲とは違うが、相撲文化に触れる入口として

日楽座や相撲ランドは、当然ながら大相撲の本場所とは大きく異なります。勝敗を競う真剣勝負ではなく、番付もなく、力士同士が全力でぶつかり合う土俵ではありません。その点だけを切り取れば、「本物の相撲ではない」と感じる人がいるのも事実でしょう。

しかし一方で、外国人観光客の多くにとって相撲は、「名前は知っているが、よく分からない日本文化」であることもまた事実です。

大相撲の本場所は開催時期やその時期によって開催場所が限られ、チケットの入手も簡単ではありません。そうした中で、いつでも相撲の世界に触れられる場所として、これらの施設が果たしている役割は決して小さくないと感じます。

日楽座では、相撲をエンターテインメントとして再構成し、日本食と組み合わせることで、初めて相撲に触れる外国人観光客でも楽しみやすい形を作り上げています。一方、相撲ランドは両国という土地性を生かし、相撲の所作や礼法、文化そのものを体験することに重きを置いています。

いずれも本場所とは違う形ではありますが、「相撲とは何か」「なぜ日本で長く大切にされてきたのか」を知る入口としては、非常に分かりやすい存在です。

これらの体験をきっかけに、本場所を観てみたい、相撲をもっと深く知りたいと思う外国人が増えるのであれば、それは相撲界全体にとってもプラスと言えるでしょう。相撲を守り、伝えていく形はひとつではありません。時代に合わせた入り口が増えていくことも、また相撲文化の広がり方のひとつなのかもしれません。

 

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