今回、貴ノ富士や貴源治の件を見て、改めて相撲部屋における指導や
教育についての難しさを感じました。
相撲界においては、 今回問題になっている拳骨やあだ名などは可愛いもので、
理不尽に殴ることや、イジメのようなことは沢山あったと 多くの元力士達や、親方たちが語っています。
稽古場でボロ雑巾のようにされたり、精神的にも肉体的にも
苦痛であるような扱いをうけてもなお這い上がった一部の力士や親方のみが「あれがあったから」と当時に感謝する発言をしています。 そして、実際にその伝統こそが正義として伝わってきているのです。
コンプライアンスや暴力事件について、ここまでデリケートに取り上げられるようになったのは本当にここ最近。
相撲界の教育や指導の根っこには、 まだまだ旧態依然の考え方がどこかにあるような気がします。
どこまでがOKで、どこからがNGなのか?
外部のリソースを使うなどして、わかりやすい仕組みやルールを作るべきです。
出来ないなら、「相撲界は出来ないからこのまま行くぞ」
とつっぱねても良いですが、入門者がいなくなります・・・
話が冒頭に戻りますが、現代における相撲界の教育は本当に難しいと思います。
普通の教育現場ではなく、全国から強くなるために集まった漢たちが、
集団生活をしている場所なのです。
週に3日ほどの練習(あえて稽古ではない)を行い、練習メニューと口頭での指導などを通じて成長を自主的に施す。
上下関係はあるものの、評価制度を用いて成果を可視化し、全員が平等な待遇で生活が出来るようにしてもらいましょう・・・。
出来るか!
仕事です。嫌ならこの舞台から去るしかないのです。気の遠くなるような努力をしても、大銀杏に手が届かなかった力士が星の数ほどいるのです。
「頑張った」のに成果が出ないのは、努力と工夫が足りない。それは一般社会と同じことなのです。
全て綺麗事を言っていたら、日本出身の関取すら出てこなくなるかもしれません。拳骨をされて「クラクラ」してたら、立ち合い当れないですよね・・・。
色々な意味で、難しい時代です。協会も会見を開き、納得するように説明すればいいんです。今回の件が、未来に続くような結論を出してくれればと切に願っています。
とりあえず面倒なので「解雇」で蓋をして終わりにはしないでほしいなと・・・。