急遽決まった断髪式
2019年2月2日貴ノ岩の断髪式に行って参りました。
元貴乃花部屋後援会や、千賀ノ浦部屋後援会だけでなく広く参加者を募った今回の断髪式、 2018年冬巡業での不祥事による突然の引退ではあったため準備が難しかったとは思いますが、断髪式への参加者全員が鋏を入れられるという非常に珍しい形式の断髪式になりました。
そのため断髪式にはこれまで何度か足を運びましたが、今回の貴ノ岩の断髪式は非常に距離の近いアットホーム(失礼かもしれませんが)な断髪式だったと思います。
当日は貴景勝や貴源治だけでなく、色々とありましたが引退した元日馬富士、白鵬や鶴竜などもハサミを入れ、断髪式後のパーティーには多くのモンゴル人力士達の顔もありました。
母国での家族への被害が言われていましたが、どうやら和解は本当に出来ているようで安心しました。
救世主だった貴ノ岩
貴ノ岩に対しては、長年貴乃花を応援してきた身として感謝しかありません。
2003年1月、平成の大横綱と言われた貴乃花が引退し貴乃花親方になりました。
その後父であり師匠である初代貴ノ花から二子山部屋を受け継ぎましたが、最盛期50名超えを誇った部屋も徐々に力士数は減少し、関取も不在になり、新たに関取も誕生しない貴乃花部屋に対して週刊誌は、親方失格のように書いていた時期もありました。
そんな雑音が飛ぶ中、見事に子飼い第一号の関取として結果を残し、下の力士の番付を次々と引き揚げた貴ノ岩こそ貴乃花部屋最大の功労者だと私は今も思っています。
貴景勝の相撲に対する姿勢や精神面などは貴乃花そのものだと思います(もちろん他の力士もですが)。しかし、貴乃花の基本に忠実な綺麗な四つ相撲は間違いなく貴ノ岩に継承されています。
もしも今回の不祥事だけでなく、鳥取の問題もなく貴ノ岩が引退していたら、貴乃花部屋を継承していたのは貴景勝だったのか?それとも貴ノ岩だったのか?個人的には貴ノ岩のような気もするのですが、どうでしょうか?そんなことを色々と憶測してみると想像が膨らむ反面、何だか切ないです。
狂ってしまった歯車
2017年10月26日の鳥取事件以降貴ノ岩の周りは騒がしくなってしまい、相撲に集中出来ない日の方が多かったかもしれません。
個人的に思うのは、もしも貴ノ岩が別の部屋に所属していたり、別の親方の元にいれば騒動がここまで大きくならずに今も現役を続けていたかもしれないということ。そして、貴ノ岩のファンの中には、貴乃花親方の一連の行動に対して不満を持つ方も少なくないかもしれません。
今回の断髪式には貴ノ岩ファンだけでなく、貴乃花部屋ファンの方、貴景勝ファンの方、千賀ノ浦部屋ファンの方など様々な方がいらしたと思いますので、色々な意見と見解があると思います。
しかし厳しい貴乃花の教えに脱落者が出る中、諦めずに付いていき、その教えが正しかったことを証明した貴ノ岩もまた、真の侍だったと信じています。
心残りはあの美しい四つ相撲を見れなくなることです。
本当に残念ですが、本当にお疲れ様でした。
貴景勝あの場面で「3月9日」を歌うのは反則です。


