どうしても横綱は距離が遠くなる
大相撲はファンサービスに力を入れることが出来る巡業などが頻繁に行われているため、他のスポーツに比べて競技者(と表現していいのかわかりませんが)がファンと接点を持つ機会が多いです。
いくらファンとの距離が近いとは言え、横綱大関クラスになると話は別で、 他の力士に比べて稽古中に会場を歩き回ったりせず、移動中も常に付き人のガードが付くため、頻繁にファンサービスを行っている印象があまりありません。
過去の記事で、北太樹と宇良のファンサービスについて触れてきましたが、今回は横綱にも関わらず素敵なファンサービスを行っている日馬富士についてご紹介したいと思います。
物理的心理的共に近寄りがたい
(顔立ちのせいかもしれませんが)日馬富士は一見怖そうな印象もあるので、ファンサービスが良いという話を聞いても意外に思うかもしれません。私も当初はそのような印象はありませんでした(そもそも横綱大関クラスが熱心にファンサービスを行う必要はないという考え方もあるので)。
しかし、実際に巡業で日馬富士を見たり、SNSで見かける対応を通して子供への日馬富士の対応が非常に素敵でした。
先程お伝えしたように横綱になると巡業中も常に付き人が付いており、ガードがなくても、何か近寄れないオーラのような雰囲気があります。周りのファンも何となく「あっ、横綱」というように遠慮がちになりますし、移動中の不意な撮影やサインなどは付き人が止めるケースが非常に多いです。
日馬富士の子供対応が素敵
そんな中、日馬富士の子供への対応には感心しました。目の前を一度通り過ぎたにも関わらず、気が付くとわざわざ戻ってきてあげて撮影、そして更にその横にいる子供を抱っこしてあげて撮影。以前見かけたtwitterでの動画では、横綱土俵入りに向かう綱を締めた状態で、子供に気づくとわざわざ記念撮影してあげていました。
私個人としては、巡業に顔を見せることや横綱の土俵入りなど、横綱がそこにいること自体がファンサービスであって、その他の力士のようなサービスをしなくても許されると思っていますが、本当に見てて微笑ましい光景です。
以前巡業中に実際に見かけた光景なのですが、日馬富士が(急いでいたのか)小走りに稽古から引き上げる際、多くのファンが色紙を差し出す中から、一人の少女の色紙を1枚受け取りそのまま裏口から出ていきました。日馬富士と付き人、ファンも立ち去り、一人そこに取り残された少女。しばらくすると先程の付き人が裏口から姿を現し、サインが書かれた色紙を彼女に渡していました。私は遠くからその様子を見ていただけだったのですが、非常に心の温まる瞬間でした。
全横綱の中で最も小さな体(幕内全体で見ても小兵)にもかかわらず、綱を張る立場の日馬富士。自分自身に精一杯だと思うのですが、ファンサービスも忘れないあの対応はまさに神対応です。
白鵬のファンサービスも素晴らしいという話はよく耳にします。日馬富士に関わらず、横綱や大関は立場的に他の力士のようなファンサービスは出来ないですが、よく観察していると、今回ご紹介したような心遣いを垣間見ることがきっと出来るはずです。
しかし日馬富士の行動には参りました。個展を開くほど絵が上手いそうなので、感性が豊かなのかもしれないですね。「やんちゃで強いんだけど、実は優しい」女性ファンはそこが好きなのかな??