前回のブログで書いた、稀勢の里断髪式における若の里2回のハサミ。
どうやら本当に先代の分を入れたそうです。
そして 翌日スポーツ新聞に掲載された高安の感謝広告など、
稀勢の里断髪式には素敵なエピローグが満載でしたね。
様々な競技は引退において「ユニフォームを脱ぐ」と表現される中、
相撲界は「断髪式」そして本当に髷を切り落とします。
相撲が特別なものだと改めて感じることができるこの空気感が好きで、
断髪式には度々足を運んでいるのですが、
昔から断髪式において一つだけ腑に落ちないことがあります。
それは・・・
「止め鋏」
なぜ現師匠でなければいけないのか・・・・。
部屋があり、師匠がいて、弟子がいる。
相撲界のシステムは十分に理解しているつもりですし、
今回で言えば田子ノ浦親方に文句があるわけでは決してありません。
しかし昔から止め鋏にはいくつか種類があって、
感動する反面、複雑な心境になることもあるのです。
最もグッとくるのは、入門から引退まで完全に成長を見守った師匠の留め鋏。
内弟子ではありますが、先日の里山や、予定としては安美錦や豪風などはこれにあたります。 千代大海や日馬富士とかもそうですね。
次が師匠が既に鬼籍の人になっているケース。
今回の稀勢の里や、最近では北太樹など。
そして最後が、入門時の師匠が引退時に定年しているケース。
琴欧洲や霧島、舞の海のケースなんかがこれにあたると思います。
今の千賀ノ浦親方などもそうだったと思います。
2番目と3番目のケースは本人が選ぶことは出来ないのでしょうか?
高見盛の時は定年した前師匠高見山が、現師匠の潮丸に変わって止め鋏を入れたはずです。
2番目のケースは現師匠が入れるべきだとは思うのですが、
今回の稀勢の里などは、正直若の里が入れた方が一番しっくりくるかなと・・・。
もしかしてルールがあって、私が知らないだけなのかもしれないですが、
前から気になっていたので・・・。
それにしもて寡黙だった若の里、泣けることしてくれました。