アメトークで相撲も特集されるようになった
日曜日に放送されたアメトーク「相撲大好き芸人」ですが、皆さんご覧になりましたか?
つい数年前までは相撲人気も下火で、技能審査場所の頃などはどうなるのか?と思っていた大相撲ですが、アメトークで特集を組まれるまでに人気が復活したのですね。
相撲協会とは関係ないのですが、感慨深い想いを勝手に抱き、自分が芸人だったら絶対呼ばれているだろうとこちらも勝手に想像しながら、当日は私も見ておりました。
平成14年秋場所貴乃花-武蔵丸戦
当日は様々な力士や取り組みが紹介されており、当然平成13年夏場所の「痛みに耐えてよく頑張った」の一番も紹介されていました。
そして怪我から復帰した貴乃花が武蔵丸と、7場所ぶりに優勝をかけて戦った「平成14年秋場所千秋楽」の一番も紹介されていましたが、その一番について、
どうしても私が付け加えたいエピソードが一つあるので、今回はそれをぜひ紹介させて下さい!
今回のブログは私があそこに座っていたら、追加で加えたかったエピソードです。
神様はなかなか辞めさせてくれない
いきなり意味の分からないタイトルかと思いますが、この「神様はなかなかやめさせてくれないな」 というセリフについてまずは説明します。
これは貴乃花親方が現役時代に言った言葉なのですが、本人が取組後や何かの取材で語っていた言葉ではなく、景子夫人がテレビで話をしていた内容なのです。
平成14年秋場所、大怪我から復活した貴乃花は序盤苦戦したものの、徐々に調子を上げていき、結果的に千秋楽の結びの一番に優勝をかけた相星決戦に臨むことになりました。相手は因縁の武蔵丸。
貴乃花はこの時優勝して引退することを考えていたそうで、 会場には普段呼ばない長男優一君を呼んでいたそうです。
大きな決意と覚悟を持って土俵に上がった貴乃花でしたが、迎え撃つ武蔵丸もずっとこの日を待ち望み、それ以上の決意と覚悟を持ってこの一番に臨みました。
結果は武蔵丸の前に完敗。
取組後、貴乃花は景子夫人に電話をしたらしく、こう尋ねたそうです。
「自分の手は相手の廻しをつかんでいたか?」それに対して景子夫人ははっきりと分からなかったそうですが、「つかんだけど切られた」 というような内容を伝えたそうです。そこで言った言葉が冒頭の言葉。
「神様はなかなかやめさせてくれないな」
どういう意味だったのでしょうか?
「立ち合いまだ負けていない、まだまだ取れる」
「身体の状態は思ったよりも良い、まだいける」
「あの程度で廻しを切られてはまだ万全でない。来場所こそ」
「万全でもう一度横綱対決をする」
「横綱らしい相撲を見せることが出来なかった」
「もう一度優勝するまで引退はできないな」
もしかしたら純粋に、「納得のいく相撲が取れなかった」その想いだけだったのかもしれません。本当の意味は凡人の私には分かりません。
ただとてつもなく重い、想いの籠った言葉だと思います。
数多の宿命や責任と期待を背負って土俵に立ち続けた平成の大横綱は、あの日足りなかった何かを、4か月後の引退時手にすることが出来たのでしょうか?