豪風断髪式-豪風が止んだ日-

豪風の地道な営業活動

2020年2月1日、豪風の断髪式行って参りました。

2月1日断髪式当日は、昨年の横綱稀勢の里の断髪式を思い出すような国技館の入り口に溢れる人人そして人。

今回断髪式が開催されるにあたってSNS上で少し話題になっていたのが、本場所中毎日断髪式のチラシを持って、館内を回り豪風がお客さんに自ら営業活動していたこと。

「どこから来たんですか?」

引退した現在、呼び名こそ押尾川親方ではあるものの、まだ頭に髷が付いており、誰がどう見ても「スーツを着た豪風」です。そんな元関取から相撲の聖地でこんな風に気軽に声かけられれば、それは思わず立ち止まって話を聞いちゃうよねと思うファンの方も多くいらっしゃるでしょう。

しかしこれまで、こんな形で自ら断髪式の営業活動をしていた例はあまり聞いたことがなく、声を掛けられた時にお客さんがいかに好意的な対応をとったとしても、わざわざお金を出してまで見に来るか?となると、確率的にはそれほど高くないのではないでしょうか?にもかかわらす、断髪式に足を運ぶこれだけの人々。もちろんタニマチや関係者も多く足を運んだとは思いますが、豪風は一体どれだけの人に声をかけたのでしょうか?その努力と人気、人柄には感心します。

ちなみに私は稀勢の里断髪式に行った際、やはり「どこから来たんですか?」と豪風に声をかけられ、チケットを購入することにしました(笑)。

三役は難しいという当初の予想

学生横綱だった豪風が幕下15枚目格として初土俵を踏んだのは2002年。相撲界では、貴乃花の長期休場が続き、蒼き狼朝青龍が番付を駆け上がっている真っ最中。同期の出世頭は稀勢の里で、横綱白鵬はその頃まだ序二段でした。

当時、早い段階で幕内くらいには上がるかとは思っていましたが、上背もなく小さかったので、三役など上位挑戦は難しいだろうなというのが、失礼ながら私の予想でした。

その後豪風は幕内昇進を果たしましたが、幕内は維持しているもののそれほど目立った活躍もないという当初の予想通りのポジションに位置しており、戦後最年長での金星獲得や、関脇昇進など予想を大きく覆されるのはもう少し先の話でした。

無事これ名馬の豪風

豪風の素晴らしいところは持久力と丈夫さでしょう。これまで多くの力士が実力がありながら怪我に泣いて土俵を去ってきましたが、豪風が休場しているのを見た記憶がありません。

もちろん、あれだけ長く現役を続けたいただけに多くの怪我を抱えていたのでしょうが、怪我で休場して大きく番付を落とすようなこともなく、コンスタントに勝星を残し続けてきました。無事これ名馬と言いますが、まさに豪風のこと。

同年代や後輩の大卒力士が土俵を去って行く中、気が付けば豪風だけが土俵に残りそして年を重ねるごとに輝きを増しました。

入門時の年齢が高い大卒力士は、中学卒業後や高校卒業後に相撲界入りする力士に比べ短命になってしまいますが、 豪風は大卒力士でも遜色ない成績を残せることを証明しました。

豪風として踏む最後の一番は、奇しくも自身が得意としていた一本背負いで敗れてしまいましたが、鳴りやまぬ万来の拍手に本当に沢山の数のファンが現役を見届けるたのだと 感じさせられました。

豪風が止んだ2月1日、両国は抜けるような青空が広がっていました。

お疲れ様でした。そして頑張って下さい!

豪風旭改め押尾川親方!!

 

エントランスに飾られた化粧廻し

 

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