思い出の取組ベスト3-巴戦ならず霧島VS小錦大関相星決戦-

思い出の取組ベスト3 第3位

相撲ファンの方には皆『思い出の取組』が沢山あると思います。そして世代によって選ぶ取組も様々で、好角家が集まってその話をしたらきりがないはずです。

今回はいくつか私がこれまで見てきた取組の中で心に残る・思い出の取組ベスト3をご紹介ていきたいと思います(シリーズで数回に分けて紹介します)。

偉そうに語っているものの、相撲ファン歴の長い年配の好角家に比べれば、まだまだ浅い内容かもしれませんのでそこはご容赦下さい。あくまでも、私が見てきた数十年の中でという尺度になりますので・・・

前置きはこのくらいにして、今回は私の「思い出の取組第3位」です

『1992年春場所千秋楽 霧島-小錦戦』

何となく覚えている相撲ファンの方も多いかもしれませんが、今から約30年近く前の取組です。当時生まれた多くの「にわか相撲ファン」と同じように、若貴フィーバー&千代の富士引退で相撲を好きなった私でしたが、軽めの相撲ファンから脱却したのがこの場所でした。

荒れる春場所の言葉そのままに、霧島・小錦・栃乃和歌・安芸の島の4力士が、14日目終了時点で12勝2敗の横一線。

千秋楽の結果次第では2年前の同じく春場所に行われた、「北勝海-霧島-小錦戦」以来の巴戦が行われるという状態でした。

相撲ブーム当時は、様々な番組で相撲特集を組んでいたので、「テレビが付いていれば相撲を見る」程度の相撲ファンだった私でさえ、当然興味を持つはずです。

巴戦とは?入幕? 合い口 ?浮かぶ疑問

ザワつく相撲番組を見ながら、様々な疑問が湧いてきました。

『巴戦ってなに?普通の取組と何が違うんだ?』

『安芸乃島が対戦相手の琴錦に合い口が悪い?琴錦って何者?』

『栃乃和歌の相手の水戸泉って強いのか?』

『小錦と霧島って同時入幕らしいが、そもそも入幕ってなんだ?』

当時はインターネットなど存在していなかったので、春場所終了後になぜの連鎖を解消するために、近所の本屋さんで相撲関係の書籍を購入して勉強。

その後神田の古書街を回り、なぜかワープロで歴代横綱のレポートを作成したりと、確実に相撲マニアへの扉を開けたきっかけになったのがこの場所だっただけに、この春場所千秋楽結びの一番は強烈に印象に残っています。

あっけなかった千秋楽

何だか面白そうな「巴戦」に心躍らせた迎えた千秋楽。休みだったので中入りからドキドキしながらのテレビ観戦。

しかし、結論から言ってしまうと巴戦は行われることはなく、春場所は大関小錦3回目の優勝で幕を閉じました。

千秋楽の土俵、運悪く(今なら理解しています)琴錦戦が組まれた安芸乃島は、いつもの負け方で完敗。栃乃和歌も水戸泉に廻しを取られて完敗。

巴戦が期待された春場所でしたが、最終的には今回ご紹介する、「大関同士による千秋楽相星決戦」になったのです。

取組内容は熱戦にまではならず、どちらかと言えばあっけなく決まってしまいましたが当時は横綱不在の場所。番付最高位の大関同士が優勝をかけて千秋楽結びでぶつかるというのは最高の幕切れだと思います。

思い出の取組ではありますが、思い出の千秋楽と言えるかもしれません。

 

巴戦ならず霧島VS小錦大関相星決戦
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