令和2年7月東京場所

非常に違和感のあった響き「7月の東京場所」は、再入幕照ノ富士復活優勝で幕を閉じました。マスコミ的には「涙の~」と大々的にやりたかったかもしれせんが、関取復帰の時とは異なりその目に涙はなく、力強い王者の表情にさえ映りました。優勝というのは結果であり、やはり力士にとって関取とは特別な場所であり、目標として大きな意味のある地位なのだと、優勝に感動しながらも個人的には別の部分で納得しておりました。

7月場所ですが、鶴竜が早々に休場。白鵬もさあこれから上位戦というタイミングで休場と、結果的に両横綱不在の終盤戦だったものの、新大関朝乃山、御嶽海、正代の3力士に、復活の照ノ富士が加わる優勝争いは千秋楽まで巴戦の可能性を残すほど激戦を繰り広げ、それを彩る大栄翔の活躍に照強の意地がコントラストとして加わり、いつの間にか横綱不在であることすら忘れる場所になりました。何だかんだ言われても役者は揃っており、平成軍団だけでも土俵が十分に盛り上がることを証明した場所になったのではないでしょうか?
その一方で白鵬や鶴竜が皆勤した場合、両横綱に土を付けて主役になれるかと聞かれると、自信を持って返事が出来ない現状もあります。
朝乃山の優勝や大関昇進、御嶽海の優勝なども白鵬が不在にしている場所。
上位陣安泰の場所で誰が一番強いかをぜひ証明して欲しいと思います。

新大関で12勝の朝乃山ですが、まずは合格点でしょう。
右四つになった時の強さは安定感を増してきましたが、負ける時に心なしかどっしり感がないような気がします。御嶽海戦も土俵際どっしり構えて慎重にいけば負けなかったと思いますし、照強戦も立ち合いフワフワしているうちに負けてしまったように思えます。今場所は照ノ富士復活の引き立て役になってしまった感は否めません。大関昇進時から横綱戦の勝利がないなど色々言われていますので、とにかく来場所は白鵬と相四つで勝負して白星をもぎ取って欲しいです。

初場所に続いて優勝争いに加わった正代。
いつの間にか優勝争いに顔を出しあと一歩届かない。
でも猛烈なインパクトはない。
正代ファンには怒られそうですが、これが正代らしいというか・・・。
受けに回らずにもっと攻めていけば、ワンランク上を狙えそうなのですが、
これも正代らしいというか・・・。

御嶽海も最終的に優勝争いに加わったものの、こちらもあまりインパクトは感じませんでした。御嶽海の場合は関脇で11勝というのが好成績と思えなくなってきている部分もあるような気がします。朝乃山もそうですが、それ以上に部屋に元関取さえいない環境下で頑張ったのではないでしょうか?

今場所は場所前、出稽古などが行えなかったので、部屋に複数関取がいて稽古相手に恵まれている力士のほうが序盤戦足が動いていたような気がしました。
(しっかり確認すると最終的な成績はそうでもないような・・・)

さて、次は秋場所再び両国国技館。
両横綱と貴景勝が休場明け。照ノ富士も再び上位陣に帰ってくるわけですが、相撲の型は変わらず怪我が完治しているわけではないので本当に気を付けてほしいと思っています。
今場所は幕内と十両ともに千秋楽まで盛り上がりました。
今度は満員の国技館で熱戦が繰り広げられることを祈っています。

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