中田翔と朝乃山-朝乃山の現在を考える-

出場停止がわずか10日ほどで解けた野球界

北海道日本ハムファイターズの中田翔選手が、8月4日のDeNA戦の試合前ベンチ裏で後輩の選手と会話していた際、突発的に腹を立てて暴力行為におよび、11日統一選手契約書第17条違反で1軍・ファーム全ての試合の出場停止処分を受けました。

この一報を聞き、最近はどこもコンプライアンスにうるさいので最低残りのシーズンは謹慎、最悪選手生命に関わる問題だと感じ、直後に栗山監督が発した「このチームでは難しい」という言葉で、退団は確実=獲得球団は現れないだろうと思いました。

しかしわずか9日後に巨人へのトレードが決まり、出場停止処分が解けるだけではなく21日には1軍公式戦に出場。翌日には特大の2ランHRを放ちました。

中田の移籍問題に関しては賛否両論あると思うのでここで論じるつもりはありませんが、この一連の流れで様々な意見が出るのを聞きながら、改めて朝乃山の処分について思うことが沢山ありました。

朝乃山の処分は妥当なのか?

改めて朝乃山が何をしたのか?を振り返ってみると。。。

「新型コロナウィルス感染症対応ガイドライン」に「番付発表後からは原則外出禁止」というルールがあるにも関わらず、番付発表後に神楽坂のキャバクラに通ったということ。そしてその報道が出た際に、一度は行っていないと協会に対して嘘をついたということ。

たしかに、大関としてコロナ対策を徹底する協会のガイドライン違反をおかしているので、処分は仕方ないかもしれません。しかし改めて今回の「中田問題」から考えると「1年間の出場停止」は重過ぎる処分に思えて仕方ありません。

阿炎ちゃんが平幕で3場所だから嘘ついた大関は6場所。
安易な感じがします。

八百長、拳銃の密輸、賭けマージャン、大麻問題、暴力事件、器物破損、リンチと脱走、仮病サッカー問題。

これまで角界で起きた様々な不祥事。

八百長問題の際、当初名乗り出た力士に角界が下した処分は、確か2年間の出場停止だったように思います。

そんな中「キャバクラに2回」行った・・・。

別に擁護しているつもりはなく、率先垂範する立場の人間のルール違反にあたるのでもちろん悪いです。しかし冷静に考えた時に「1年間の出場停止」は本当に相応な処分なのでしょうか??

1年が1年にならない相撲界

たかが1年と思う人もいるかもしれませんが、力士の番付制度から見た時、1年間休むということは、以前の状態に戻すためには倍以上の歳月を費やす必要があります。そして「旬」と言われる実力や勢いがあるのは、ほんの一瞬に過ぎない力士も大勢いるのです。

朝乃山問題が起きた時、面白おかしく書き立て騒ぎ立てた人も大勢いると思いますが、そこで受けた朝乃山の影響は想像を絶するものだったに違いありません。

大関の座や多くのファンからの信頼を失い、故郷での期待や横綱への期待を裏切る形になってしまい、コロナに感染して最近ではお父様まで失ったという朝乃山。自分で蒔いた種なので仕方ないという意見もあるかもしれませんが、今回の中田問題を見ると朝乃山が不憫に思えてきました。

大相撲界の先輩は何をしているのか?

中田の巨人入りは栗山監督が、選手の獲得権限を持つ原監督に直接電話をしてお願いをしたところから始まったそうですが、原監督の元には他にも元日本ハム監督の梨田さんや、侍ジャパンの稲葉監督からも連絡があったそうです。「何とか中田を野球界に戻したい」という関係者が動いた結果が今回の早期復帰につながったわけです。

これも賛否あると思いますが、少なくとも球界のOB達の中には選手生命を終わらせない為に動いた関係者がおり、長く成長も見てきた栗山監督は直ぐに行動に動いたわけです。

少なくとも角界に身をおいた力士(親方)であれば、この1年間が朝乃山にとって力士人生を左右しかねない時間になることはわかっているはずです。朝乃山の処分に対して「年内でいいんじゃないか?」と声を上げる親方が一人くらいいたのでしょうか?入門時から育てた師匠は自身の監督責任から処分の軽減に動いたり声を上げたりしたのでしょうか?部屋は継承したと一歩引いたり、自身の行為は公になるまで黙っていたとしたら。。。野球界の8月後半の出来事を見ながら悲しい気持ちになった8月の終わりでした。

連合稽古への参加してはいけないのでしょうか?

※朝乃山の不祥事発覚時には、私も朝乃山に対して苦言を言っていたような気もしますが。

にほんブログ村 格闘技ブログ 相撲・大相撲へ

クリックお願いします。

朝乃山の現在を考える
最新情報をチェックしよう!
広告