相撲部屋の設立規定が厳しくなり以前に比べて新しい部屋の誕生が少なくなった昨今ですが、令和3年8月1日多くの相撲ファンが誕生を待ち望んだ荒磯部屋がいよいよスタートしました。
新しい相撲部屋の形として、稀勢の里自身も様々な場面でその内容を紹介していますが、今回は新生荒磯部屋をチェックしてみたいと思います。
荒磯部屋の場所はどこ?
今回スタートした「荒磯部屋」ですが、こちらはあくまで仮宿舎であって所謂「荒磯部屋(仮)」になりますので、土俵も筑波大学の物を借りるそうです。
稽古場が近くなるように、住所を見ても筑波大学のすぐ側です。
イメージとしては以前ドキュメンタリーで見た、錣山部屋がマンション住まいしていたような感じなのでしょうか??
先日のジャンクスポーツで、この部屋内で使用する家具を浜ちゃんに爆買いしてもらってましたね。
一方建設中の「荒磯部屋」ですが完成は令和4年5月を予定しているようで、HPの完成図を見る限りではお屋敷、御殿、神社仏閣と見間違うような重厚な外観です。現在建設予定地をGoogleEarthで調べると、のどかな田園風景が広がっているので、部屋が完成したら間違いなく観光スポットになることでしょう。ちなみに7月27日に行われた地鎮祭には高安も訪れていたようです。
(仮宿舎)
〒305-0005 茨城県つくば市天久保3-17-17
(部屋完成後)
茨城県稲敷郡阿見町荒川本郷139ー1
荒磯部屋の所属力士は4名
現在荒磯部屋には4名の力士が所属。
3名は内弟子(将来独立する際には親方についていく予定で入門)として 入門。
夏場所で初土俵を踏みましたが、新序出世披露では親方の横綱時代に話題になった、北斗の拳の化粧まわしをつけてのぞみました。
西原貴翔( 兵庫県尼崎市 ) 、谷口優冴(兵庫県伊丹市)、加藤羚斗(京都府京都市)
報徳学園で相撲をとっていた西原が一歩リードしていますが、
出世争いはまだまだこれからです。
そしてもう1名の力士ですが、こちらは元稀勢の里の付き人でもあった力士。
年齢も親方より1つ上と同世代です。
新しい部屋の場合ベテラン力士が一人いるだけで、相撲界での生活やしきたりなどを先輩として教えてくれる存在になるので、特に気心が知れた中であればより一層重宝されているのかもしれません。
足立和也(神奈川県茅ヶ崎市出身)
距離よりも改革と地元愛
荒磯部屋の場所を聞いて、ほとんどの人が「遠い!」と思ったはずです。
私もそう思いました。
たしかに出稽古や国技館までの時間を考えると、距離的な疑問を持つ人は多いでしょう。しかし土俵を2面にする、ミーティングルームを作るなど、稀勢の里が構想する様々な改革を実現するための空間としてどうしても広さが必要で、そして学閥を持たない稀勢の里としては、地元茨城からスタートという地の利を生かすことを考えると、距離に勝ったという所なのかもしれません。
今後、自身が伸び悩んだ際にしばしば論争になった「出稽古問題」が再燃するかもしれません。そして距離的な問題は必ず出てくるはずです。
事実遠方にあった相撲部屋は都心回帰してきています。
しかし、そんな先の話は気にせず稀勢の里には「新しい相撲界」を模索し続けてほしいと思っています。
現在の相撲界に必要なのはすそ野を広げることです。
荒磯部屋に高安はこない
高安が来ないことを嘆いているファンもいるようですが、
稀勢の里には新しい相撲界、魅力のある相撲界を作る旗手としてゼロから茨城の相撲熱を上げて欲しいと思っています。
部屋にはまだ地元茨城出身の力士は所属していません。
高安というアドバンテージは持たず、稀勢の里や高安に続くような、また倒すような力士を育ててください。
元横綱が親方を務める部屋の系列が3代続くのは珍しいはずです。
ぜひとも4代続く横綱系列の部屋を作ってください!