荒磯部屋はいつどこにできるのか?-荒磯親方の改革-

その活躍は大相撲中継の解説や親方チャンネルだけに止まらず、テレビ番組のゲストとしてもいい声と素晴らしい語りを披露している荒磯親方。
現役時代の稀勢の里を見ているファンとしては、全くの別人として映っている人も大勢いることでしょう。そんな稀勢の里こと荒磯親方ですが、荒磯部屋設立の噂があるものの、具体的な場所や時期に関してははっきりとしていません。

荒磯部屋はどんな部屋になり、稀勢の里二世をどのように育成しようと考えているのか?引退後スポーツ科学を大学院で学ぶ稀勢の里の方針に興味津々です。

そんな中、youtube において荒磯親方と東大のアメフト部が対談?をする動画がアップされており、その中で荒磯親方が部屋の方針を始めとした自身の考え方などを語っており、その内容はまさに「これからの相撲界」に向けたビジョンに溢れています。今回は荒磯親方が語っている「相撲界の改革」について簡単にまとめたいと思います。

スカウトのルートがない

稀勢の里は中卒で角界に入門した為、学生相撲へのルートがありません。
それはイコール未経験者中心のリクルーティング(本人がこう言ってました)になるということです。未成年で未経験者が相撲界に身を投じる。親御さんや周りの大人たちが持っているマイナスイメージの部分を安心感に変えて伝えていかなければなりません。入部者のほとんどがアメフト未経験となる東大アメフト部。 「素人が採用対象」というリクルーティングにおけるアプローチが似ているということが、今回のきっかけになったということでした。
現状を把握してペルソナ設定をしっかりと行う。
まさに子供の数も減少していくこれからの相撲界におけるリクルーティングアプローチだと思います。
ただし、ご本人が思う以上に、荒磯親方の知名度や情熱は伝わり知られていると思います。動画内では3名が入門したとおっしゃっていましたが、内弟子でしょうか??

昼型の生活を送る

相撲界の一日は朝稽古から始まり、稽古が終了した後に朝昼兼用のちゃんこを食べて昼寝をする。完全な朝型の生活です。
しかし目指す地位は午後に相撲をとる番付、一番力を出せる時間帯をどこに持っていくのか?そこが重要だと荒磯親方は語ります。
空腹で稽古をするよりも、十分に栄養と休養が取れている状態で稽古をした方がプラスになるのではないか?
胃を空っぽにしておかないと、厳しい稽古で吐いてしまうからと言いますが、確かに早朝から練習をしている競技も午前中いっぱいはしていないですね・・・。
試してみるのもいいと思いますが、こちらは出稽古の問題などがあるかもしれませんね(一門全部が午後稽古にすればいいですが)。

鏡を使うのは相撲界だけ

現役時代24歳まで何も考えずに相撲をとっており(それも凄いですが)、引退後にもっと考えれば良かったと思う本人の反省から、弟子には「考える能力」をつけさせたいと思っており、自身の部屋にはミーティングルームを作りたいそうです。相撲界の場合、稽古場において親方が口頭説明をして、言われた通りに弟子が稽古をするというのが主になっていますが、言われたことをやるだけでなく、しっかりと自分で考え主体的に行動することが重要と考えているそうです。最近はカメラに興味があり、様々な方向から撮影して分析が出来ないかなど考えており「相撲界の場合は稽古場の鏡だけで恥ずかしい」と。ただ猛稽古に明け狂うのではなく、稽古を振り返ってみて反省して明日に改善する。
まさにPDCAを回して勝ち越しというKPIに向けていくわけです。
考えることでパフォーマンスも上がる。

今の子達にあった指導法

正代に代表するような腰高で反る相撲。本来角界の常識では、見本にするような型ではありません。しかし荒磯親方曰くそれが「今の相撲」。昔ではありえない型であってもそれがスタンダードであれば、指導のやり方も変えていかなければいけない。昔の基本と言われていることが今の子に合っていない。
そう語っておりました。平成の世で洗濯板を使っていたらしい、鬼の鳴戸部屋出身の力士とは思えない発想!と思いましたが、隆の里も食事やトレーニング方法は早くから斬新な考え方を持っていた親方でしたね。
日本人が弱くなっているのではなく、日本人のトレーニングに合っていない!という言葉に、モンゴル勢に対峙した第一人者としてのプライドも垣間見えます。

裏方さんの重要性

NFLの試合を見に行った際に裏方さんの多さに驚いた荒磯親方。
対する相撲部屋は、経営・トレーナー・スカウティング・コーチ全て親方一人で行っており、誰にも任せていないような状況もあります。
荒磯親方は、相撲部屋運営における裏方さんの重要性を説いています。
適材適所の配置とスペシャリストの養成。コーチが多すぎると船頭多くして問題が起きるかもしれませんが、部屋付き親方に様々なタイプがいるメリットに似ているかもしれません。「コーチ役で様々な人が在籍する部屋」それも新しい形ですね。

80’s世代における改革

未だ昭和を黄金期とする風潮のある相撲界。
大切な伝統や文化と、悪しき習慣や慣例の区別が難しい相撲界。
高度成長期における成功体験を、平成以降も引きずった日本社会に似ています。
改革と言われながらも中々変われない角界ですが、80年代生まれの親方達の登場で徐々に変わっているもの事実です。
彼らが執行部に入る頃に相撲界がどう変わっていくのか?どんな相撲界になるのか?楽しみで仕方ないです。

それにしても稀勢の里、声は良いし「褒める」解説は素晴らしすぎる。

 

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