新横綱の照ノ富士。
九日目大栄翔に金星を献上したものの、順調に白星を重ねて横綱として堂々たり成績を残しています。
そんな照ノ富士ですが、将来的には協会に残れるのでしょうか??
8月に無事に日本国籍を取得し、親方の本名から姓と名前の一文字をもらった「杉野森正山(すぎのもり・せいざん)」に改名したそうですが、これは親方名跡を取得(襲名)する権利を得ただけで、親方として協会に残れることが確定した訳ではありません。
5年間は照ノ富士親方を名乗れる
照ノ富士が、万が一引退までに親方株を取得出来なかったとしても、相撲協会には横綱特権で5年間は現役時代の四股名で協会に残ることが出来ます(現在の鶴竜)ので、照ノ富士が引退後に最低5年間は照ノ富士親方として残ることは保証されています(本人が退職しなければ)。
ちなみに朝青龍や日馬富士は、引退時点で日本国籍を取得していなかったため、親方株の襲名条件を満たしておらず協会には残れませんでした。
(日馬富士は帰化申請中だったようです)
伊勢ヶ濱部屋は安美錦が継承?
照ノ富士の綱打ち式で同じく赤い横綱を打った伊勢ヶ濱親方ですが、定年になるまで約4年ということで、めでたく「杉野森」になった照ノ富士にそのまま部屋を譲ればいいのでは?という見方もできるのですが、同じ部屋にはもう一人の杉野森、親方の従兄弟でもある兄弟子安美錦がいます。
こういった書き方をすると七光りっぽい感じになってしまいますが、長く幕内で活躍し部屋隆盛の基礎を作った安美錦ですので、彼が継承しても誰も文句はないでしょう。
そうなってくると、新たな年寄株の取得が必要になってきます。それでは、照ノ富士引退後の年寄株取得について、考えられる可能性を予想していきましょう。
伊勢ヶ濱を襲名
安美錦が部屋を継承した場合、伊勢ヶ濱の名前出なく、安治川部屋になる可能性もあるのではないでしょうか?元々、安治川は旭富士が所持しており、現在の伊勢ヶ濱部屋の前身は安治川部屋です。もし安美錦が伊勢ヶ濱部屋を継承し、部屋の名前を安治川部屋にした場合は「伊勢ヶ濱」が空くので、そのまま照ノ富士が継承する可能性もゼロではありません。また、安美錦が伊勢ケ濱を襲名した場合は、安治川を照ノ富士が襲名するかもしれません。
しかし現在角界には「再雇用制度」なるものがあり、伊勢ヶ濱親方が使用した場合は照ノ富士の現役生活の長さ次第では5年特権が切れてしまう可能性もあります。
桐山親方か大島親方か?それとも。。
そうなると、別の親方株を探す必要が出てきます。
同じ伊勢ヶ濱一門の親方を見回した際、可能性としては。。。
まずは桐山を継承するケース。
桐山親方は、現在旭日松が借り株で名乗っていますが、持ち主は元黒瀬川の酒井健作氏。元々は桐山部屋を経営していましたが、最終的には伊勢ヶ濱部屋の部屋付き親方だったので、こちらの可能性が高い気がしますが。
次に大島を継承するケース。
現在大島親方は元魁輝(魁皇の師匠)が再雇用で名乗っていますが、来年の夏に退職を迎えます。個人的には大島は旭天鵬に名乗って欲しいですが、、、
同じ一門という枠の中で、直近で空きそうな(空いている)株はこの2つです。
ただし、部屋には直系の弟子である兄弟子の宝富士も所属しています。照ノ富士同様に相撲部屋を新設できる厳しい規定を間も無くクリアするほどの力士です。
部屋に関取が多いというもの、年寄株問題になった時は悩みの種ですね。
1日も長く現役を。そして経験を一人でも多くへ。
横綱まで上り詰めた技術の継承はもちろんですが、一度どん底を味わってからここまで復活した例はこれまでありません。照ノ富士には角界に残ってこの貴重な経験を伝えていって欲しいと思います。
とはいえ、まだまだ横綱に昇進したばかりの照ノ富士。引退の話なんて!と思うファンも大勢いることでしょう。
本人も「膝の怪我があるのでそんなに長くは出来ない」というような発言をしていましたが、怪我に気をつけて1日も長く現役を続けて欲しいものです。