日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で九州場所(11月14日初日・福岡国際センター)の番付編成会議を開き平戸海(境川)、寺沢改め朝乃若(高砂)の新十両昇進を決定した。同日に都内・境川部屋で会見した平戸海は「一つの夢だったので、かなえられてよかったと思います」と目を細めた。
※ネットニュースより抜粋
幕下19枚目で始まった令和3年は場所ごとに最高位を更新、先場所入替え戦(恐らく)で敗れたものの勝ち越しを続け、地元九州場所に新十両として凱旋することが決まりました。
連続勝ち越しで一気に新十両へ
私事ですが、会社の後輩が長崎出身ということもあり、ここ数年は平戸海と對馬洋の土俵に注目してきました。特に平戸出身の平戸海はそれほど大きくない身体にも関わらず、サーカス相撲ではない、しっかりと前に出る前捌きが上手い相撲を取るので、何とか十両を狙えればと思っていたのですが、今年に入って予想を超える(ごめんなさい)一気の快進撃で新十両の座を射止めました。
努力は必ず報われる
平戸海は、非常に稽古熱心な力士のようで連日50番ほど番数をこなしているそうです。以前3代目若乃花さんや旭道山さんが「最近は多く取って20番くらい」と言っていたので、番数だけで見ても稽古熱心さが分かります。たしかに相撲教習所で行われた合同稽古にも幕下ながら参加して、一番番数を取ったと何かで読んだ気がします。最近は練習や稽古でも「質」を問われたり口にするケースも度々見受けますが、稽古量は嘘をつかないということを証明し「努力することの大切さ」を教えてくれました。「誰にでも出来る努力」ってなかなか出来るものではありません。
「気持ちの面で強くなったと思います。(最初は)相手に結構気持ち的にびびったりしていた。今はもう自分が一番強いと思って、気持ちも強くなりました。稽古で一番やっている自信があるので」
何とも頼もしいセリフです。
平戸の名前を全国に広げられるか?
「平戸の名前を全国に広げたいです 」会見における平戸海のコメントです。
平戸出身の関取と言えば90年代~00年代にかけて幕内で活躍した、角界随一のイケメン力士元関脇隆乃若がいます。強敵です。しかし師匠の名前を背負った隆乃若に対して平戸海は郷土の名前を背負いました。負けられませんね。
まだまだ21歳と若い力士です。持ち前の上手さと努力で更に上を目指して欲しいと思います。
義理人情の境川が似合う
一度境川部屋のパーティーに参加した際、感じ良く対応してくれた對馬洋に対して平戸海は何となくぶっきらぼうな印象受けました。しかし言葉を変えると「義理人情の境川」のイメージにはまり、豪栄道や妙義龍といった兄弟子たちの匂いをしっかりと継承している印象を受けました。コロナの影響で今後のファンサービスもどこまで解禁になるかは不明ですが、塩対応でもそこは許しましょう(笑)。新十両インタビューが楽しみですね。
燃えよ對馬洋
部屋として10年ぶりの新十両の座を平戸海に譲る結果となった兄弟子對馬洋。心中穏やかではないでしょう。しかし對馬洋も今場所は6勝1敗の好成績で、こちらもご当所九州場所を自己最高位で迎えることになるでしょう。
勢いのある時、新十両などの昇進が続くケースはよくあります。
2年ぶりに迎える九州の地で、連続関取誕生へ對馬洋にも頑張って欲しいものです。
しかし、親方が先発で不在にするからなのか?境川部屋の秋場所はオーバーワークにならずに好成績が多いですね(笑)