貴乃花と稀勢の里の関係は?-相撲道が似ている二人-

貴乃花と稀勢の里

先日長野巡業において、貴乃花親方が稀勢の里に熱心に指導をしたというニュースをネットで見かけました。土俵下からではありましたが、「もっと大きく仕切れ」などアドバイスを送ったそうです。そういえば、巡業部長になったばかりの巡業でも指導していたような記憶があります。

貴乃花と稀勢の里、この二人の横綱は元を辿っていくと二所ノ関一門と同門になるのですが、それだけでなく非常に共通点が多い二人だなと前から思っています。

共通点が多い二人

貴乃花と稀勢の里の共通点を少し上げていきましょう。

史上希にみるスピード出世と周囲からの期待の大きさ(人気も含めて)。貴乃花引退以来の日本出身横綱が稀勢の里。お互いの師匠が元二子山部屋所属の兄弟弟子。休場に匹敵する大怪我をしながら土俵に上がり決定戦で奇跡の優勝。

相撲に対しての考え方のベースが、「土俵の鬼」 の流れを汲んでいるからなのか非常に似ており、強さだけでなくそれ以上に「生き様」を示した土俵を務めている印象があります。

稽古が辛い部屋は沢山あり、その中で猛稽古を積んでいる力士も沢山存在します。しかし相撲だけでなく人生を全て相撲に賭け、「生き様すべてが相撲道」と捉えている力士は、そこまでは多くないはずです。

そういえば、かって八百長問題が上がった時に、協会を解雇になった元若ノ鵬が色々と暴露話をする中でこの二人を讃え、貴乃花や稀勢の里を「本当のサムライ」と表現していたのを思い出しました。ちなみに二人ともコメントがまったくテレビ向けでないところも似てるかもしれません(笑)

稀勢の里の相撲道は続く

貴乃花親方が稀勢の里がまだ大関の時代、期待の力士の名前に「稀勢の里」を上げていました。今年2月に開催された大相撲トーナメントの表彰式では、笑顔で稀勢の里に何かを話しかけていました。

凡人の私には分かりませんが、日本人横綱同士だからではなく、純粋に相撲にかける魂や横綱としての生き様をお互いに認め合い評価しているような気もします。(お互いに対して特別なコメントもしておらず真相はわかりませんが)

平成の大横綱貴乃花が引退したのは、30歳と5ヶ月。日本中を感動させた奇跡の優勝と引き換えに負った怪我が治らなかったのが原因になってしまいました。

早くからその将来を期待された、奇跡の早熟晩成型の稀勢の里が、念願の横綱昇進を果たしたのが30歳6ヶ月。

貴乃花が立つことが出来なかった30歳6ヶ月から先の土俵と、再び胸に抱くことが出来なかった復活の優勝賜杯。

稀勢の里が描く、この先の相撲道に期待を大きく膨らみます。

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