横綱双葉山の相撲を生で観戦した人はどれくらいいるか?

双葉山を見たことがある

先日何かのタイミングで「双葉山を生で見たことがある人が今どれ位いるか?」 という話題になったのですが、祖父がまさにその一人で、その時も「俺は見たことあるよ」と得意げに話しをしていました。知ってはいたものの羨ましい限りです。

そこで今回は改めて考えてみました。

双葉山を生で見たことがある人が今どれくらいご存命か?

もっと限定すると「不世出の大横綱双葉山」となった後の現役時代を見たことがある人。ここまで限定すると、現在どれくらいの人が存命してるいるのでしょうか?

戦前~戦中時代の相撲観戦経験者

双葉山が横綱として在位していたのは、連勝を継続して昇進した昭和13年から昭和20年6月まで(休場した昭和20年11月と引退相撲は除く)。
最後に本場所に上がったのは75年前です。本場所を観戦していたとしても、
あまりに幼い頃であれば覚えていないはずですので、観戦年齢を小学校高学年と仮定すると10~12歳。まだ存命中の方であれば85歳以上になってきます。

長寿大国日本のお年寄りの数を考えると、まだまだいらっしゃるような気もしますが、本場所が年2回でかつ開催日も少なかった当時、チャンスの数を考えると案外人数は少ないかもしれません。もし条件を本場所に限らず巡業まで広げると、該当者は地方を中心にもう少し増えるかもしれませんね。

とはいえ、本場所だろうが巡業だろうが双葉山の現役を見たという経験は、相撲ファンからすれば貴重な物であることに変わりはありません。

いつの双葉山を見たか?

結果的にその人数は定かではないので、祖父が観戦に行った場所がいつだったのか?を検証してみたいと思います。※祖父は耳が遠い以外は元気ですので、色々と確認してみました。

何年の何月までは覚えていないそうですが、まず会場が戦争の影響で国技館ではなく、後楽園球場での開催、球場の真ん中に土俵があり凄い人だったそうです。

そう言えば昔、後楽園球場で開催した本場所が何場所かあったなと思いとりあえず調べてみたところ、たしかに昭和19年の5月と9月に開催しています。観客数がもの凄かったようで、日曜日には8万人が訪れたようです。

20歳くらいの頃だったと話していましたが、祖父の年齢からするとその頃は21歳なので、間違いなくのどちらかの場所でしょう。

当日は双葉山も羽黒山も勝ったそうですので、両者とも3敗(双葉山は休みも3)している9月場所よりも、羽黒山が全勝、双葉山も1敗だった夏場所の方が可能性が高いです。ということですので、以上の情報から昭和19年5月場所の双葉山としました。

 

 

昭和19年夏場所

この場所の番付を少し見てみると、横綱には双葉山と羽黒山の他に安藝ノ海や照國がおり、大関に前田山、平幕にはこれも後の横綱東富士、十両に目を移すと栃錦の名前も見ることが出来ます。

人が多く席も遠く、また当時は柱があったのではっきりと見えなかったそうですが、双葉山が思ったよりも大きくなかったこと、逆に筋肉質だった羽黒山を大きく感じたことなどを覚えているそうです。今だと誰くらいの大きさになるのか聞かれたので、霧馬山位ではないか?と伝えましたが、細かく調べるとそれよりも軽いようです。

羽黒山という力士は双葉山の影に隠れてあまりメディア等でも情報を見ないので、以前羽黒山のこの話を聞いたときは生々しい感じがして興奮した記憶があります。そんな水戸生まれの祖父が幼い頃に好きだった力士は玉錦。茨城出身の鹿島洋も好きだったそうで、郷土の英雄常陸山も知っています。

69連勝を生で見た人はいるのか?

ちなみに双葉山ですが、皆勤したのはこの昭和19年5月が最後の場所で、9月は途中休場し、翌年は1番だけ土俵に上がり引退しました。まさにギリギリで現役を見ることが出来たわけです。

そう考えると、69連勝中の双葉山の土俵をリアルで目撃出来た方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか?ぜひお会いしてみたいものです。

玉錦から相撲が好きで、双葉を経て栃若時代を愛し、柏戸の漢っぽい相撲に惚れ、輪湖時代の攻防を懐かしがる祖父ですが、一方で最近の淡白な引き技に苦言を呈しています。久々に水入の取組を見たいものです。

 

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