三賞が二人?秋場所の三賞について考えた

秋場所千秋楽後のTwitterやネット上では正代の優勝を称えると共に、三賞受賞者が少ないことへの批判や疑問、嘆きの投稿が目に付きました。
早速ですが、ここで改めて今場所の三賞受賞者を振り返ってみましょう。

殊勲賞:正代13勝2敗
敢闘賞:正代13勝2敗、翔猿11勝4敗
技能賞:該当者なし

平幕力士が場所を盛り上げ横綱不在を感じさせなかった秋場所、そんな中で「該当者なし」の項目があるのは少し寂しい感じがします。ということで、今回は誰に何を受賞させれば良かったのか?も含めて三賞について私なりに考えてみたいと思います。

三賞とはそもそも何なのか?

三賞とは何か?Wikipediaを調べると「 三賞は大相撲の本場所において、横綱・大関以外の成績優秀な幕内力士に送られる三種類の賞の総称である」とあります。以下それぞれの賞について確認しておきましょう。

敢闘賞

「敢闘精神溢れる相撲を展開した力士に与えられる」 とあります。
簡単に言うと、場所を盛り上げるような活躍をした力士や、結構沢山勝ったよね。といった力士に与えられている印象です。新入幕の力士が二桁勝つと受賞するケースが多い気がします。

殊勲賞

次に殊勲賞です。「優勝した力士や横綱から白星を挙げた力士に与えられる 」
こちらは文章そのままです。極端な例で言ってしまうと、14勝1敗で優勝した横綱に勝ったような力士は獲得できる可能性が極めて高いはずです。

技能賞

「 優れた技能を発揮した力士に与えられる」多彩な技を繰り出す力士が受賞する風に思われがちですが、歴代の受賞者を見るとおっつけや差し身が上手い力士が多く受賞している印象を受けます。

分かりやすい殊勲・気分の敢闘・こだわりの技能

これまで相撲を見てきた中で、三賞について私なりの見解を一言で表すとタイトルの通りになります。殊勲賞は多少の意見が分かれても比較的明確。それに比べて敢闘賞は印象や気分的な部分が大きいように思えます。例えば12勝して準優勝に匹敵する成績を納めたり、新入幕で10番勝ったりなど勝星的に納得する時もあれば、最近は減りましたが8勝7敗であっても連日激しい相撲で土俵を沸かせてたら敢闘賞の候補になり「勝ち負けに関係なく目立っていたけど殊勲の星はなく技能相撲でもない、でも何か三賞をあげたい」そんな力士へ敢闘賞をあげているような気もします。そして最後に技能賞。こちらは小兵力士の派手な決まり手が該当しそうなイメージですが、決まり手よりも取り口の中でいかに技能的に取っているか?のような観点も強く入ってきているのではないでしょうか?歴代多く受賞している力士を見ても、琴錦や栃東、琴光喜などおっつけやスピート相撲、前捌きなど決まり手というよりも、相撲そのものの上手さの方を評価しているようにも思えます。(他に該当する賞がないので技能賞だったり、名前を挙げた力士達は長く上位で活躍したので、必然的に多くなっているという意見もあると思いますが)

改めて秋場所を振り返ってみる

敢闘殊勲のダブル受賞が無難か?正代

両大関を堂々の相撲で破り13勝をあげて優勝。
秋場所の主役として15日間土俵を盛り上げました。
内容的にも今場所は良く踏み込み攻めていました。
敢闘賞と殊勲賞で異論はないです。しいて言えば、条件付でなく無条件で敢闘賞で良かったのでは?という事くらい(実力的に認められている証ですが)。
ちなみに正代には技能賞のイメージがないので調べた所やはり受賞歴はないんですね。

技能賞に匹敵!秋場所の隆の勝

最高位の筆頭で二桁勝った隆の勝。朝乃山が優勝していたら殊勲賞だったでしょうね。貴景勝と同部屋なだけに横綱不在がちの現状では殊勲賞を取るにはハンデがあります。そんな背景も加味して技能賞あげて欲しかったです。
上手く下から攻めて押し出したり、おっつけながら前に出たりと場所ごとに一皮剝けて強くなっている気がします。自力が上がるのに加えてレベルアップしている突き押しの技術力を評価して欲しかったです。

実質新入幕したてのイケメン若隆景に敢闘賞を

謎なのが若隆景です。なんで敢闘賞あげないのでしょうか?
新入幕場所は怪我で途中休場だったので、実質先場所が新入幕場所。
そこで二桁勝って三賞なし。今場所は番付上げて先場所よりも勝っているのに同じく三賞なし。照ノ富士戦が不戦勝とはいえそれでも二桁。Whyですね?
私間違ってますかね?三賞の中でも特に敢闘賞は、今後の励みになるために上げている賞の側面を感じることもあります。今場所は気前よく出して欲しかった!

琴勝峰に未来への投資を

二桁勝った力士も多かったので、正直琴勝峰に関しては印象が薄かったという方も多いかもしれません。私も言われてそれは感じました。
とは言え今後の相撲界を背負うだろう期待の若手力士です。
入門時は大鵬の孫納谷や、朝青龍の甥豊昇龍の影に隠れながらも今や出世頭になった手計君に対して、未来への投資、これからの励みということも含めてここは選考委員会粋なところを見せて欲しかった。

翔猿の相撲は技能相撲になるか?

個人的に今場所の三賞について一番難しかったのが翔猿です。
令和2年秋場所の主役を飾った正代に続き、間違いなく場所を盛り上げた翔猿。個人的には三賞1つでは物足りなさを感じました。千秋楽勝てばの条件付ではなく、無条件ではダメだったのか?
あくまで個人的な意見なのですが、翔猿の相撲というのは技能相撲になるのか?という疑問があります。翔猿は流れの中で色々と動き回り最後に勝つという相撲です。これが翔猿の相撲であり魅力です。しかし見方によっては、半端な相撲という見方をする人もいるのではないか?と思うのです(ファンの方すみません)。昔栃赤城が土俵際の魔術師と言われて人気がありましたが、栃赤城はそのキャリアの中で技能賞を取ったことがありません。当時の選考委員会(師匠の見解も影響していたと思いますが)には、技能賞候補には映らなかったのでしょう。というように、現場と内部の温度差があるのかもしれません(とはいえ下がりながらではなく、翔猿は前に出て勝負をつける上手い相撲も取っていましたが)。そんな背景もあってのかもしれないですね。勝手な想像ですが・・・。でもやはりこちらも励みになるので、条件付で名前を出すなら気持ちよく条件なしで技能賞を上げて欲しかったです。

改めて令和2年秋場所三賞受賞者

殊勲賞:正代13勝2敗
敢闘賞:正代13勝2敗、翔猿11勝4敗、若隆景 11勝4敗、琴勝峰10勝5敗
技能賞: 翔猿11勝4敗 、隆の勝10勝5敗

こんな感じでいかがでしょうか?
敢闘賞が多すぎる?景気の悪い話が多い令和2年です。
少し大盤振る舞いしてもいいんじゃないでしょうか?
ということで今日はここまで!

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