三賞が二人?秋場所の三賞について考えた

技能賞該当者なし

秋場所千秋楽後のTwitterやネット上では正代の優勝を称えると共に、三賞受賞者が少ないことへの批判や疑問、嘆きの投稿が目に付きました。
早速ですが、ここで改めて今場所の三賞受賞者を振り返ってみましょう。

殊勲賞:正代13勝2敗
敢闘賞:正代13勝2敗、翔猿11勝4敗
技能賞:該当者なし

平幕力士が場所を盛り上げ横綱不在を感じさせなかった秋場所、そんな中で「該当者なし」の項目があるのは少し寂しい感じがします。ということで、今回は誰に何を受賞させれば良かったのか?も含めて三賞について私なりに考えてみたいと思います。

敢闘殊勲のダブル受賞が無難か?正代

両大関を堂々の相撲で破り13勝をあげて優勝。秋場所の主役として15日間土俵を盛り上げました。内容を見ても今場所は良く踏み込んで攻めも出来ていました。敢闘賞と殊勲賞で異論はないです。しいて言えば、条件付でなく無条件での敢闘賞でも良かったのではないか?という事くらいです(実力的に認められている証ですが)。ちなみに正代には技能賞のイメージがないので調べたのですが、やはり受賞歴はないんですね。

技能賞に匹敵!秋場所の隆の勝

自己最高位の筆頭で二桁勝った隆の勝。朝乃山が優勝していたら殊勲賞だったでしょう。貴景勝と同部屋なだけに、横綱不在がちの現状では殊勲賞を取るにはハンデがあるような気もしますので、その背景も加味して技能賞もあげて欲しかったです。上手く下から攻めて押し出したり、おっつけながら前に出たりと場所ごとに一皮剝けて強くなっている気がします。番付の上昇と共にレベルアップしている突き押し相撲の技術力を評価して欲しかったです。

実質新入幕イケメン若隆景に敢闘賞を

今回の三賞関連で謎なのが若隆景です。なぜ敢闘賞をあげないのでしょうか?新入幕場所は怪我で途中休場だったので、実質先場所が新入幕場所の位置づけでしたが、そこで二桁勝って三賞なし。今場所は番付上げて先場所よりも勝っているのに同じく三賞なし。照ノ富士戦が不戦勝とはいえそれでも二桁。まさに謎です。私間違っているでしょうか?三賞の中でも特に敢闘賞は、今後の励みになるためにあげている賞の側面を感じることもあります。今場所は気前よく出して欲しかった!

琴勝峰に未来への投資を

二桁勝った力士も多かったので、正直琴勝峰に関しては印象が薄かったという方も多いかもしれません、私も言われてそれは感じました。とは言え今後の相撲界を背負うだろう期待の若手力士です。入門時は大鵬の孫納谷や、朝青龍の甥豊昇龍の影に隠れながらも、今や出世頭になった手計君に対して、未来への投資、これからの励みということも含めてここは選考委員会粋なところを見せて欲しかったです。

翔猿の相撲は技能相撲になるか?

個人的に今場所の三賞について一番難しかったのが翔猿です。令和2年秋場所の主役を飾った正代に続き、間違いなく場所を盛り上げた翔猿。個人的には三賞1つでは物足りなさを感じました。千秋楽勝てばの条件付ではなく、無条件ではダメだったのか?

これは私個人の意見なのですが、翔猿の相撲というのは技能相撲になるのか?という疑問があります。

翔猿は流れの中で色々と動き回り最後に勝つという相撲です。これが翔猿の相撲であり魅力なのですが、見方によっては「半端な相撲」という見方をする人もいるのではないか?と思います(ファンの方すみません)。

昔栃赤城が土俵際の魔術師と言われて人気がありましたが、栃赤城はそのキャリアの中で技能賞を取ったことがありません。当時の選考委員会(師匠の見解も影響していたと思いますが)には、技能相撲には映らなかったのでしょう。

というように、現場と内部の温度差があるのかもしれません(とはいえ下がりながらではなく、翔猿は前に出て勝負をつける上手い相撲も取っていましたが)。あくまで勝手な想像にはなりますが。でも翔猿の場合もまた励みになるので、条件付で名前が出てくるのであれば、気持ちよく条件なしで技能賞を上げて欲しかったです。

改めて令和2年秋場所三賞受賞者

とうことで、色々と見解を書かせて頂きましたが、改めて私が選ぶ令和2年秋場所の三賞はこちらです。

殊勲賞:正代13勝2敗
敢闘賞:正代13勝2敗、翔猿11勝4敗、若隆景 11勝4敗、琴勝峰10勝5敗
技能賞: 翔猿11勝4敗 、隆の勝10勝5敗

こんな感じでいかがでしょうか?敢闘賞が多すぎるでしょうか?

コロナで景気の悪い話が多い令和2年です。少し大盤振る舞いしてもよろしいのではないでしょうか?

ということで今日はここまで!

翔猿正代二人だけの三賞
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