愛知県出身の力士は誰?

幕内に愛知県出身力士は不在

名古屋場所初日が、いよいよ一週間後に迫ってきました。

先日届いた番付表を見ながら、名古屋の人も一年ぶりの本場所を楽しみにしているだろうと思いつつ、ふと「今名古屋場所のご当地力士って、幕内に誰かいたか?」と疑問に思い改めて番付を見直しました。

令和4年名古屋場所の番付において愛知県出身の力士は33名いますが、十両9枚目に西尾市出身の魁勝がいるものの、幕内には現在愛知県出身の力士はやはりいません。

最近の幕内力士で愛知県と言えば、昨年の初場所28場所ぶりの再入幕を果たし、序盤戦の土俵を大いに沸かせた春日井市出身の明瀬山がいましたが、顎の骨折により昨年はご当所名古屋場所を休場、今場所は幕下6枚目に番付を下げています。

ということで、今回は「歴代愛知県出身の幕内力士」を調べてみたいと思います。※昭和以降

愛知県が誇る横綱・大関

まず愛知県出身で横綱昇進を果たした力士は歴代で2名います。

一人目は第28代横綱大錦大五郎。大阪相撲出身の横綱で、大正期に綱を張った力士なのでよく知りませんが、「人柄や品格を評価されての昇進」という話もあるので、実力としては疑問視される部分があるのかもしれません。最初に「昭和以降の愛知県出身の幕内力士」と言いましたが、横綱なので紹介しないわけにいかないでしょう。

そして二人目が第51代横綱玉の海正洋。70年代に入るタイミングで横綱昇進を果たしましたが、これから全盛期を迎えようとする27歳でこの世を去った悲劇の横綱です。現在解説席にいる北の富士さんと「北玉時代」を築いた(築く予定だった)名横綱でした。「もしも玉の海が生きていたら?」好角家の中でよく議論されるテーマの一つです。

続いて大関。こちらは記憶に新しい琴光喜啓司。花の51組の一人として高校時代から全国区の選手でした。日大時代も27個のタイトルを獲得し、鳴り物入りで角界入り!実質新入幕場所での活躍はそれほど驚くものではなく、すぐに大関横綱と言われた逸材でした。朝青龍の対抗馬として大いに期待したものでした。

イケメン力士に両貴ノ花と対決力士も

続いて関脇から。まず一人目は現在の入間川親方こと栃司哲史。日大相撲部から春日野部屋に入門。昭和に活躍した力士です。もっと三役で活躍したと勝手なイメージを持っていましたが、調べてみると関脇1場所・小結3場所なのですね。

もう一人の関脇が鳳凰倶往。始めてその四股名を聞いた時、「かっこいいな」と思った記憶があります。栃司は西関脇が最高位なので、東関脇の鳳凰の方が上なのですが、何となく栃司の方が印象が大きいです。親方として長く残っているからでしょうか?ちなみに鳳凰は初代貴ノ花と息子貴花田両方と対戦をしている数少ない力士の一人です。

次に元関脇若前田英一朗。昭和20年代~30年代にかけて活躍した力士ですので、正直よく知りませんが、前に紹介した二人の力士に比べ、関脇で2場所連続二桁勝利を上げるなど大関の声も掛かった力士だったようです。

続いて小結が最高位の力士です。元小結の若二瀬唯之。この力士も現役は全く知らず、むしろ朝日山親方の印象です。事実色々な情報や記事を見ても、やはり現役時代の雄姿よりも、「トンガ騒動」の方がまず話題に上がる力士です。

最後に元小結の旭豊勝照。現在の立浪親方ですが、イケメン親方といった方が通りがいいかもしれません。年代的なこともあると思いますが、私の中で愛知県出身の幕内力士と言えば、この旭豊が真っ先に浮かびます。夏場所に小結で勝ち越すも据え置き。残念ながら最高位で凱旋とはなりませんでした。まあとにかく現役時代からカッコ良かったです。

カエル仕切りに技の博士も

「愛知県出身」、条件を平幕力士まで広げると、比較的多くの力士が出てきます。幕内力士は現在親方として協会に在籍している力士を紹介します。

まずは現在参与として協会に所属している大山親方こと、大飛進。現役時代は全く知りませんが、相撲教習所を長く担当され、決まり手係と言えば大山親方です。相撲の決まり手が82手となった際の中心メンバーこそ大山親方です。私の中では決まり手博士。令和4年の秋場所後に角界を去ります。

続いて朝乃若武彦、現在の若松親方です。元々高砂部屋の継承者候補筆頭だった若松親方の力で朝乃山の入門や、近大とのパイプは強化されているので、実際に部屋の大功労者です。ちなみに十両の朝乃若はこの人の四股名を継ぎました。

朝乃若については以前別で記事にしています。

 

続いて現在親方チャンネルで活躍中の熊ヶ谷親方こと玉飛鳥大輔。中学横綱として入門し、かつては有望株としていつも取り上げられていたのですが、怪我や糖尿病などでエレベーター力士となり、現在親方ちゃんねるの中では「こっち側の人間」と言われています(笑)。

最後にご紹介するのが現在の山分親方、元幕内武雄山喬義。いかつい感じの風貌でしたが、当時いた闘牙や隆の鶴、同じ部屋の和歌乃山などの影に隠れて、まあまあの強面レベルでインパクトまでは、、、十両優勝から始まり、新入幕から二場所連続での三賞受賞というド派手なデビューを飾りましたが、こちらも番付上位力士が目白押しだった当時の武蔵川部屋においては先輩力士の活躍で霞んでしまった感じはしました、、、何だか付いてない感じがしました。※山分で残れているからそうでもないかもしれないですが。

他にも、和晃敏郎、春ノ山、栃王山裕規 、栃剣展秀、服部祐兒、春ノ山竜尚、清瀬海孝行など元幕内力士がおりました。

名古屋の象徴と歴史の目撃者

最後に今回の条件に合わかなかったのですが、二人ご紹介したい力士がいます。

鯱ノ里一郎。戦前に活躍した幕内力士なのですが、もう四股名なそのまんま名古屋(笑)。最近だと美ノ海みたいですね。

そして「愛知県出身の元力士」という点だけで言えば、小島貞二さんがいます。序二段が最高位でしたが、双葉山の連勝ストップを安藝ノ海の付き人として目撃した元力士です。彼の書いた書籍や文章からは戦前の相撲界や両国の匂いを感じることができます。

ということで今回は 昭和以降の「歴代愛知県出身の幕内力士」 をご紹介(調べて)しました。

早く愛知県出身の幕内力士に出てきてほしいですね。

 

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