逸ノ城おかみさんに暴力?
youtubeでは少し前に話題になっていた「逸ノ城の暴力問題」。
温厚な性格だと言われる逸ノ城なだけに、当初は貴闘力側の一方的な話だと話題にすらなりませんでしたが、ここにきて状況が大きく変わってきております。
「週刊文春」や「サンケイスポーツ」でも逸ノ城の暴行問題が記事になりました。
要約すると、逸ノ城が泥酔して自身が所属する湊部屋のおかみさんに暴力を振るって、湊親方(元幕内湊富士)との関係も悪くなっているという内容です。
「逸ノ城に限ってそんなことはないはず」
そうコメントするファンも多かったですが、さすがにここまで多く話が出てきた以上は、(大げさに書かれている部分もあると思いますが)全くのデマである可能性は低く、逸ノ城と湊親方の処遇や今後の対応には注目が集まっています。
長く「大器」と期待されて来て、名古屋場所でようやく初優勝した逸ノ城だけに、今回の騒動は非常に残念です。
新入幕で初優勝?期待の大器
これまで何度も書いてきましたが、逸ノ城の登場というのは非常にインパクトのあるもので、まさに「末は大関横綱」と言われるにふさわしいものでした。
実業団横綱から当時関取不在だった湊部屋に入門、2場所で十両昇進すると、新十両で迎えた場所でも優勝、翌場所は13勝。
わずか4場所で新入幕を果たしました。
ここまでは、有望力士において時々見かける成績ですが、逸ノ城が凄かったのは翌新入幕で迎えた2014年秋場所。
初日から白星を重ねた結果、異例の大関戦が組まれましたが、そこでも大関豪栄道、稀勢の里を破りまさかの連勝。13日目にはついに横綱鶴竜戦が組まれましたが、そこでも鶴竜に勝利し、翌14日目にまさかまさかの1敗でならぶ横綱白鵬戦。
勝てば新入幕優勝へ大きく近づくこの一番、ちょうど100年前の1914年夏場所の両国以来の快挙と話題になり、多くの注目を集めたこの取組。
さすがにこの一番には敗れてしまいましたが、新入幕で13勝2敗堂々の準優勝という成績を収めました。
この場所優勝を飾った横綱白鵬。4年前に63連勝も達成してまだまだた第一人者として土俵に君臨してはいたものの、そろそろ次世代の台頭を望む声もあり、逸ノ城は翌年初優勝と大関昇進を果たす照ノ富士と並び、次の横綱候補筆頭として多くの相撲ファンの期待を集めていました。
今振り返っても2014年秋場所は、強く印象に残る場所でした。
眠れる獅子?大人しい性格が災いか?
「あわや新入幕優勝」という相撲界に突如現れたニューヒーローをマスコミは放っておきません。
秋場所直後から、逸ノ城の姿をテレビなどでも頻繁に見かけるようになります。
「相撲界に次世代の主役誕生か?」
そんな矢先逸ノ城が体調を崩し、医師でもあるおかみさんに心配されるという報道がされました。
それは、弟子を労わるおかみさんという微笑ましい一面でもあったのですが、「帯状疱疹」を発症させたそうで、過度に注目されたストレスが原因とのことでした。
その時ふと心配したのが、これから大関・横綱と上を目指すにあたり、もっともっと注目される場面は多く出てくるはずで、この程度(書き方が正しいか分かりませんが)のストレスで体調を崩すようでは、「気持ち」的にどうなのかな?ということでした。
番付を上げていくのにあたって恵まれた体系と、番付に伴う実力は当然必要なのですが、相撲界の猛者が集う中では「強い気持ち」も必要で、逸ノ城にはそこが少し足りないかも?とその時思ったのです。
たしかに秋場所の鶴竜戦においても、「勝利」はしたものの立ち合い変化をした中での白星であり、内容は褒められるものではありませんでした。挑戦者として向かって行く気持ちが足りなかったという見方も出来ます。
直ぐにでも初優勝、そして大関。そう期待された逸ノ城でしたが、初優勝はそれから約8年後であり、大関昇進はまだ果たしていません。
内輪の喧嘩ですまされる?
ようやく初優勝を果たして、「遅らばせながら、さあここから」というタイミングでの今回の報道。
火のないところに。。。と言うことわざもあるように、報道における真実の大小の差はあれど、逸ノ城と湊親方夫妻には何かしら確執があるのでしょう。
湊部屋は長く逸ノ城以外関取が誕生していない背景もあり、今回の報道を聞いて「親方の実績も上回った逸ノ城が、わがままで暴力的でどうしようもない奴だ」と思っている方もいるかもしれません。
しかし逸ノ城は暴力的な性格ではなく、恐らく「繊細で内気」な性格なのでしょう。ストレスを紛らわせるためにアルコールに逃げ、それが今回の騒動に繋がったように思えます。
「暴力的な力士だ」とと済ませてしまうのではなく、事実であればしっかりした説明は必要だと思います。
しかし騒動を受けて相撲協会が発表しているコメントは以下の通りです。
「万が一、暴力とか暴行とかそういう要素があって被害届を出したというなら話は別だけど、何も出ていなければわれわれも警察だって手の付けようがない。お伝えしないといけない内容は何も協会から聞かされていない状況にあります」
これは頂けません。これまで数多起こった事件もこの理論で言えば「内輪」になってしまいます。絶対に批判が起こります。
有耶無耶にしてしまうと、さらに次の報道が出たりなど、かえって逸ノ城がやり辛い環境に追い込まれてしまうかもしれませんので、ここはしっかりとした対応をして下さい。
それにしても、SNSやyoutube、第三者のタレコミ、週刊誌など様々なメディア?が融合して直ぐ表ざたになる現代の情報網は怖い。。。
隠しきれなかったのか?それとも確かな情報が掴めたからこのタイミングで出て来たのか・・・
