同級生と実力者の元大関
世間はサッカーW杯の開幕で盛り上がっていますが(以前ほどではないような気もしますが)、大相撲九州場所はここからいよいよ後半戦、佳境を迎えます。
11日目が終わったところで、、、
1敗:豊昇龍
2敗:高安、王鵬
トップはただ一人1敗を守る関脇豊昇龍。11日目は御嶽海を破り、これで7連勝です。
その豊昇龍を2敗で追う力士は、王鵬と高安。
王鵬は10日目まで豊昇龍と共に1敗を並走してきましたが、この日阿炎に敗れ連勝が9で止まりました。
一方の高安は、今場所も好調の錦富士との2敗対決を制しての2敗死守。
まだ4日を残すので分かりませんが、後半戦どうやら期待の若手二人と、初優勝を狙う実力者が優勝戦線の主役になるのは間違いなさそうです。
新たな時代は?豊鵬時代?昇鵬時代?
ドラマチック大相撲か?
同級生で同期の豊昇龍と王鵬。
昭和の大横綱大鵬が祖父、平成の名関脇貴闘力が父と、申し分のない相撲DNAを持つ王鵬。
一方、貴乃花引退後の2000年代土俵に君臨し、25回の優勝を誇った蒼き狼朝青龍を叔父に持つ豊昇龍。
相撲ファンなら誰しもが胸躍らせるこの二人の対戦、そして優勝争い。
これまでもこの二人への期待は大きかったのですが、上位定着はするもののあとわずか爆発がない豊昇龍と、後半戦になると息切れして期待を裏切る王鵬と、歯がゆい想いのあっただけに、12日目二人の対戦は大きな注目を集める一番になることでしょう。
久々に様々な要素が盛り込まれた一番になりそうです。
誰もが待ち望む「高安優勝」
期待の若手の優勝争いや、次の世代の台頭も楽しみですが、多くの相撲ファンが長く望み先に見たいと願っているのは、もしかするとこちらかもしれません。
高安の初優勝
怪我で大関陥落してしまったものの、これまで大相撲人気を支え、真摯に土俵を勤めてきた人気者高安。
多くの初優勝が生まれる中、そのキャリアで優勝に手が掛かったことは幾たびか?
今場所こそ、本当にオープンカーに乗って欲しいと多くのファンが願っています。
春場所大関が1人になる可能性が
正代地元で覚醒ならず
九州場所ということで、連日九州出身力士への拍手が多く館内に響いておりますが、9関取の中で今場所も最上位に位置し、最も心配されているのが正代。
今場所の上位陣は、大関復帰を目指す御嶽海や、一部週刊誌を賑わす逸ノ城に注目が行き、のびのび正代覚醒か?と思ったのですが、相変わらず序盤から星が伸びず苦労しています。
星が五分になって心配される大関というは非常に珍しいですが、今場所も綱渡のカド番。
引き続き関脇陥落と背中合わせの土俵が続きますが、大関でいることが正代にとって良いのか。。。少し悩みますね。
とは言え、場所後半になり突然覚醒した時のスーパーサイヤ人正代の強さは誰もが知っています。場所終盤の正代直也に注目です。
1から出直し御嶽海
御嶽海は身体も心もかなり弱っているようです。
強い時は飄々とした雰囲気が不気味で、上位陣との対戦でも大きく見えたものですが、今場所は覇気ががなく、相撲にも力が出ていません。
以前も書いたように実力は皆が認めており、この程度の力士ではありません。
魁傑以来の「ゼロから復活大関」を願う長野のファンのためにも、後半戦は来年に繋げる土俵に。。。
大関の意地を見せる
11日目を終わって3敗の貴景勝。
トップと2差ではありますが直接対決も残っており、まだ優勝の可能性がゼロではありません。
3度目の優勝を狙ったゲンの良い九州場所。最後まで大関の意地を見せて欲しいと思います。
大関には「優勝」か「それ以外」しか存在しませんので。
今場所最高位の力士です。
心配な二人と微妙な二人
ベテラン二人が心配
今場所気になるのが、隠岐の海と宝富士。
初日から10連敗、11日目にようやく初日が出た宝富士と、13枚目まで下がった番付でも苦戦の続く隠岐の海。
共ににベテランの域に入っており、宝富士は35歳で隠岐の海は37歳。
とはいえ、もう少し幕内で見たいと思うファンは多くいるので頑張ってほしいです。
隠岐の海は年寄名跡の件もあるので少し心配。
詳しくはこちら↓
微妙な成績の二人
場所の主役になるかも?と思っていた二人が、阿炎と阿武咲。
11日目終了時点で阿炎は8勝3敗、阿武咲は7勝4敗なので、成績としては悪くなく、阿炎に至ってはまだ優勝の可能性もあるかもしれませんが、この二人の実力と今場所の番付からすれば、優勝争いのトップにいてもおかしくないと場所前思っていたからです。
とはいえまだ4日間残っており、特に阿炎は豊昇龍戦の可能性もあるので二桁・三賞を狙いに行って下さい。
ということで、11日目W杯日本戦を前に大相撲九州場所を振り返ってみました。
最年少熱海富士、頑張れよ。。。