貴乃花「我が相撲道」

貴乃花集大成の一冊

年々充実する我が相撲文庫の中から、相撲関連の書籍を紹介するシリーズ(笑)ですが、今日ご紹介させて頂くのは、

貴乃花「我が相撲道」です。

発売されて1ヶ月以上経ってますが、発売日に購入いたしました。今回の「我が相撲道」は、日馬富士や貴ノ岩、貴ノ富士、相撲協会退職など、一連の出来事が起こった後に発売されたので、色々と相撲以外の部分でも話題になりましたが、基本的には多くを語らなかった現役時代の想いや、考え方などが書いてあるので、「貴乃花親方」というよりも「横綱貴乃花」として読んで頂くと、綱の重さや横綱について改めて考えることが出来ます。

他にもある貴乃花関連の書籍

実はこの「我が相撲道」以外にも貴乃花関連の書籍はいくつもはっっこうされており、以前にも「生きざま」という貴乃花自伝や、貴乃花への取材記事をまとめている「不惜身命、再び」という書籍も出版されています。

 「不惜身命、再び」の中でには、取り組んだ親方達のコメントが掲載されているので、なかなかに興味深いです。

不惜身命、再び
目次
1章:貴乃花、相撲道の軌跡
・父への思いと角界入り
・若年記録を次々更新;
・初めて味わう挫折
・世紀の新旧対決 ほか)
2章:対戦力士が語る「最強伝説」
・玉ノ井親方(元大関栃東)
「岩のような固さの精密機械」
・若の里
「腰から出てくるすごい力」
・片男波親方(元関脇玉春日)
「こんな横綱、もう二度と出ない」
・二子山親方(元大関雅山)
「今やっても、勝てる気がしない」 ほか)

 

我が相撲道
目次
第1章:父の引退、そして相撲を始める
第2章:相撲に生涯を捧げる決意
第3章:不撓不屈―雑草のように生きる
第4章:不惜身命―横綱という栄光の光と影
第5章:親方となる、そして父との別離
第6章:相撲への恩返し 我が相撲道感想

貴乃花 我が相撲道感想

今回の貴乃花「我が相撲道」を読んだ感想ですが、貴乃花らしいなというのが率直な感想です。

「ライバルは自分」「絶対に受けて立つ!という時には張りざしなど効かない」「寝るのも食べるのも鍛錬」など。

現役時代から貴乃花を見てきた人が読んだら、特に驚くような発言はないのではないかと思います(笑)

読んでいて切なかったのは、これまでほとんど触れなかった一連の宮沢りえとの婚約について。やはり貴乃花も普通の男性だったんですね。

宮沢りえとの関係が公になったとき、若貴フィーバーと世間がチヤホヤしても決して素顔を見せなかった貴花田が、若者としての顔を一瞬だけ見せてくれたように思えて、何となくホッとしたような気持ちになったことを記憶しています。

しかし その素顔もほんの一瞬だけで、破局会見で愛情がなくなったとだけ口にした貴花田は世間の批判も含めた様々な物を背負い、勝負の世界に全てを捧げ、二度と若者らしい笑顔を見せることはなかったような気がします。

あの頃のインタビューで、「相撲やってて楽しくはないがいつか喜びに変えたい」20歳の青年が語っていたこの言葉に、宿命と向き合う覚悟と心の強さを感じ、同時に切なさを感じました。そもそも同世代で考えたら人間の格が違うなとも。

あのインタビューは自分の中で、貴花田という相撲フィーバーの真ん中にいるアイドル力士を、どこまで出世するのか?などと簡単に評価する対象から外した瞬間でした。

しかし、そんな貴乃花もかっての元カノは気になっていたんですね。男だったんですね貴花田青年も。私も勝手に安心してます。

そしてこの書籍の中で、長年気になっていたことがついに判明しました。以前紹介した記事で、平成14年秋場所武蔵丸戦における廻しに手がかかっていたか確認した件。

 

「まだ死んでいない勝負師としての意識」が正解だったんですね。

唯一心残りは、96年九州場所前の怪我についてもう少し書いて欲しかったです。その後の相撲にどのくらいの影響があったのか?

あの怪我がなければ、あの四つ相撲が更なる完成形に近づいていたと私は今でも信じています。

 

貴乃花―我が相撲道
目次
第1章:父・貴ノ花との絆
第2章:「貴花田」誕生
第3章:千代の富士と激突
第4章:宮沢りえとの婚約と破局
第5章:曙との死闘
第6章:綱取りと嫁取り
第7章:若乃花との兄弟対決
第8章:洗脳騒動の真相
第9章:武蔵丸との伝説の一番
第10章:“絶縁”の母へ
第11章:死に場所を探して
第12章:現役引退を決断
第13章:横綱相撲の極意
第14章:早すぎる父の死
第15章:我が師匠論
第16章:決起!貴の乱
第17章:野球賭博と八百長
第18章:“営業マン”貴乃花
第19章:日馬富士暴行事件の内幕
第20章:角界引退
最終章:家族のこと、弟子のこと、そして…

いつかこの本にサイン欲しいなと思っています。

 

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貴乃花「我が相撲道」感想
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