照ノ富士と貴景勝が大関同士の優勝争いを行なっている夏場所11日目。
とんでもない事件が起こったようです(新垣結衣と星野源で消されるかもしれませんが)。
初日からピリッとしない大関朝乃山がルール違反だそうです。
発端は文集砲から
相撲協会には昨年7月から「新型コロナウィルス感染症対応ガイドライン」が存在しており、力士を含む全ての協会員に不要不急の外出自粛を定めています。
加えて「番付発表後からは原則外出禁止」の通達も出されています。
今回何が起きたのかというと、このガイドラインがあるにも関わらず、番付発表後に2日間朝乃山が神楽坂のキャバクラに通ったということを、文集が報じたわけです(不要不急と報じている記者たちこそ不要不急ですが)。
報道が出た当初、朝乃山はこの報道を否定して11日目の土俵に上がりましたが、
のちに一転して報道の内容を認めたそうです。
朝乃山の処分はどうなるか
12日目から朝乃山は休場するそうですが、これは相当重い処分になるはずです。
相撲協会の定めた「新型コロナウィルス感染症対応ガイドライン」違反。
番付発表後の外出禁止違反。
当初事実無根と虚偽の報告をしていたこと。
昨年の阿炎、場所前の竜電など緊張感ある中で大関の違反。
ざっと並べただけでもこれだけあります。
平幕だった阿炎の処分が
「出場停止3場所と5カ月の報酬減額50%」だったことを考えると、
それ以上の処分になる可能性は高いです。
幕下からの再スタートか?
さすがに解雇処分はないと思いますが、仮に5場所連続休場になると仮定すると、下記のように番付は急降下するはずです。
名古屋場所:大関カド番
秋場所:関脇
九州場所:平幕下位
初場所:十両下位
春場所:幕下15枚目以下
朝乃山ファンからすると直視出来ない有様ですね・・・。
失うものが多すぎる朝乃山
大関昇進前の「間もなく完成するか?」と期待されていた相撲が影を潜めていた最近の低飛行ぶりにやきもきしていた相撲ファンからはこの時ばかりと、「だからじゃないのか?」という冷たいコメントも多く見られ、相撲ファンならずとも世論は朝乃山に対して厳しい印象を受けます。
自業自得とはいえ、今回の2日間で朝乃山が失うものは多すぎます。
大関の地位を失うことはもちろん、幕下陥落を仮定すると、給与はなくなり幕下力士としての生活になるため、阿炎同様部屋での生活に戻る可能性もあります。
(朝乃山も既婚者なんだよな)
朝乃山にとって一番辛いのが、故郷富山の人々を大きく裏切ったことでしょう。
地元では様々な「朝乃山にちなんだもの」があるはずですが、幕下でいる場合は行動に規制が出てくるはずですし、中止になることや販売停止になるものもあるかもしれません。
そして、将来伝統ある高砂部屋を継承することが恐らく内定していたはずなので、その関係者達にもどんな顔をすれば良いのか・・・。
反省はどういった形ですればいいのか?
かなり厳しい状況でガイドラインを徹底させている中、相撲界の顔である大関が率先してルール違反してしまったので、今回それなりの処罰が下ることは仕方ないと思います。
しかし前回の阿炎の時にも思ったのですが、ずっと応援してくれたファンやお世話になっている関係者に対して、謹慎することが果たして最善策なのか?というスッキリしない気持ちも残ります。むしろ土俵上で懸命に頑張っている姿を見せることの方が、一兵卒からやり直している姿勢を見せることができるような気もします。
横綱に勝てずに追い風で大関昇進を果たしたものの、現状に甘んじてしまい、同じ大関の照ノ富士に全く歯が立たない。そしてこの現状。明日からはこんな感じの言われ方や見方をされるかもしれません。
阿炎は幕内復帰を目指して幕下の土俵で必死に戦っています。
朝乃山がどこまで落ちるか分かりませんが、責任を取って退職届提出などという無責任な行動だけはやめて下さい。むしろ全てを受け入れ、土俵上でゼロからやり直すことこそが、不祥事を起こした大関としての禊です。