令和4年初場所を振り返る

大関を考える場所

早いもので、あっという間に15日間が終わりました。※毎回言ってる気がしますが。。。

場所前は、100年以上前の記録が取り上げられるほど、照ノ富士3連覇への期待が大きかった場所ですが、終わってみれば御嶽海の優勝と大関昇進が話題の中心となり、一方で両大関が休場と負け越しという「大関の昇進条件」について改めて考えさせられる場所になりました。

さて、それでは個人的な感想100%で振り返っていきたいと思います。

怪我が気になる横綱照ノ富士

横綱としての責任感と綱の重みを改めて感じさせられた終盤戦でした。

今場所は序盤から引っ張り込む相撲も多く、内容的にはあまり良くなかったと思いますが、悪くても負けない相撲で場所を引っ張りました。

終盤戦でのあっけない相撲を見ると、明生との一番で痛めた踵だけでなく、膝の状態も悪かったようですが、一人横綱としての責任で千秋楽まで土俵を務めたのは立派だと思います。

横綱として受けて立つ相撲は素晴らしいのですが、元々満身創痍の体と、場所ごとに悪くなっているように見える相撲内容が気になります。

体調面が優れないようであれば、春場所は思い切って休むのも有でしょう。苦労した横綱だけに少しでも長く頑張ってもらいたいと思います。

満身創痍貴景勝

完璧な相撲だった初日を見て、今場所の優勝候補に挙げた相撲ファンも多かったかもしれませんが、3日目の宇良戦で負傷して休場。

宇良が怪我をした際の相手が貴景勝だっただけに、「お互いやりづらいかな?」と思っていたのですが、まさか今度は貴景勝が怪我するとは。。。

次から次へと襲い掛かる怪我に心が折れず頑張っていると思いますが、あの必死な土俵姿を見ると、もっと頑張れとは中々言いづらい力士です。

カド番で怪我を押しての出場など、大関の責任感から中途半端に治った状態で出場してしまっているように見えます。いっそのこと貴景勝は横綱に昇進した方が、万全に体調を整えて土俵に上がれる気がしなくもないですが。。。

心が満身創痍正代

怪我のない状態で出場して負け越し。

素人なので分かりませんが、相撲内容を見てもそれほどいつもと変わらない印象を受けますが、後半戦は心技体の心が完全に折れかけていたように見えました。

豊昇龍戦などは完全に気持ちで負けており、御嶽海戦ではどちらが大関なのか分からないような状態。序盤こそ大関戦勝利でのインタビュールームでしたが、中盤戦以降は恒例インタビューでした。。。

貴景勝の休場と正代の負け越しで、大関昇進の条件や大関という地位、存在について改めてフォーカスされそうです。

名門出羽海部屋久々の大関御嶽海

照ノ富士の大躍進に白鵬・鶴竜の両横綱引退の影で目立っていませんでしたが、コロナの影響で中止になった翌場所からずっと三役を維持している御嶽海。10場所中9場所で勝ち越し、二桁勝利も4回あります。

貴景勝・正代の両大関と成績を比べると、優勝は全員1回ずつ、二桁勝利は貴景勝が5回正代は3回。勝ち越しは御嶽海が最も多く両大関は共に7回。

改めて見てみると、大関に一番近かった男ということになります。

今回の大関昇進にはもう一場所待った方が良いという声もありますが、個人的に昇進には賛成です。「大関に上がった瞬間が一番強かった系」になってしまう可能性もあるかもしれませんが、これまでの優勝回数や安定感を考えると、大関であっても不思議ではないように思います。

一気に大関候補の第一候補に阿炎

今場所最も立ち位置が変わったのが阿炎ではないでしょうか?

謹慎になった時の番付に戻ってきた初場所でしたが、もはや気のいい人気者だった阿炎ちゃんではなく、大関を狙える力士になっていました。

手負いとはいえ照ノ富士に今場所は土をつけ、御嶽海とも互角に戦いました。不用意に引いたりせずに前に出る!前回勝ち越しながらも届かなかった関脇に一気にジャンプでしょうか?

これで2場所連続での12勝!来場所二桁勝利をあげれば、もはや大関は目の前です。

個人的には昔の阿炎ちゃんも好きだったけど笑

蒼き狼の血豊昇龍

気合の入った土俵を見ていると朝青龍が重なります。特に正代との一番は土俵に賭ける気持ちが伝わる気迫の一番でした。正代に分けてあげてほしい。

投げが好きで鮮やかに決まるのですが、まだ体が小さいので、千代の富士の若い頃のように怪我をしないかだけが心配です。

来場所は前回跳ね返された上位との対戦があります。正代はカモにしていますが、照ノ富士、貴景勝、御嶽海らにはこれまで勝ったことがありません。進化を問われる春場所です。

11勝で三賞がないのは期待の証拠。もう少し体重が増えたら一気に上に行けそうなんですが。。。

兄弟同時三役を期待若隆景と若元春

新入幕の若元春は、祖父と同じデザインの化粧まわしで土俵入り。見事に勝ち越しました。二人とも旨い相撲を見せてくれますので、これからも大いに沸かせて欲しいです。

それにしても若隆景は本当にお相撲さんらしい綺麗な力士ですね。ちょうど幕内に上がってきた頃の勢(春日山親方)を思い出します。もっと女性ファンが大量についてもいい気がしますが(もう付いてるのでしょうか?)

若隆元も勝ち越しました。あと少し。

目覚めたか?琴ノ若

関脇に勝つことは自信につながると、解説の武隈親方も言っていましたが、前回の二桁以上に今場所は強く感じました。

王鵬や琴勝峰だけでなく、新十両北の若、幕下優勝の西川など埼玉栄の後輩たちも番付を上げてきました。

王鵬との取り組みが話題になりましたが、祖父の名前が最初に出て来なくなるような活躍を期待しております。来場所は自己最高位近くまで上がるか?

後半息切れ王鵬

二桁勝って、大鵬のように優勝戦線に残るか?と思わせた中盤まででしたが、最後に失速しました。

来場所は十両から出直しですが、序盤を見ている限りでは実力は付いてきているので、次回は大丈夫でしょう。

体はおじいちゃんですが、相撲を見るとお父さんを思い出します。

令和4年の三人衆全滅

今年が大事と以前のブログで名前をあげた、明生・隆の勝・大栄翔の三人衆ですが、まさかの全員が負け越し。

明生は腰を痛めつつ照ノ富士に勝ったり、大栄翔や隆の勝も連日奮闘しているのですが、周りとの実力差が詰まってきているのか?厳しい土俵が続きました。

全員出直し、大関候補の地位が春場所は阿炎に移ることになります。

小兵ではない押し相撲宇良

連日見ていて可愛らしい仕草の宇良ですが、リハビリ中の筋トレでもはやムキムキの押し相撲。照ノ富士相手でも良い戦いを見せました。

来場所はさらに最高位を更新しそうです。照ノ富士の復活も素晴らしいですが、この宇良の復活も多くの人に勇気を与えているはずです。

手負いの栃ノ心

かつて栃ノ心が、幕内で今一番四つ相撲が強いのではないか?と思った瞬間がありました。力強い安定感のある相撲で、横綱を目指せる相撲だと感じた瞬間もありました。そして今も上手を取れば相当戦えるのではないか?と思っています。

当時の力強さを時々垣間見せる栃ノ心には、もう少しその相撲を見せて欲しいと思っています。ガチガチの四つ相撲を祖父は応援しています。

漢境川秘蔵っ子平戸海

会社の後輩の影響で、すっかり境川親方と平戸海を応援するのが日課になりましたが、今場所も正々堂々といい相撲でした。先場所勝ち越しまであとわずかで休場になってしまった無念を晴らした場所になりました。

まだ21歳ですが、朴訥な境川らしい力士。後がない状態からの連勝での勝ち越しは気持ちの強さがでており、同じく7勝7敗で千秋楽を迎えた大奄美に何もさせませんでした。心を動かされる相撲をとる力士です。

個人的には、その後同じような7勝対決で勝ち越した佐田の海に兄弟子のプライドを感じました。

関取復帰貴健斗

連敗で後が無い状態から、その平戸海を破って勝ち越した我らが貴健斗。来場所は番付運が良く十両復帰行けそうです。

貴健斗の前に出る姿勢には、いつも勇気とやる気と諦めない気持ちをもらっています(貴健斗と北播磨は感動する)。愚直に前に出て来場所も感動的な相撲を見せてください。幕下はもう卒業です。

ちなみに勝ち越しかかった平戸海との一番は、押し力士が沢山いるスー女の気持ちが少しわかった気がしました。

来場所は大阪

いよいよ初場所後には引退相撲も開催され、来場所は2年ぶりの大阪での本場所開催です(有観客では3年ぶり?)。

少しずつ通常の開催にシフトしていくようですが、巡業も早く復活して欲しいと思っています。

春場所が楽しみですね。

 

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