新大関は霧馬山が掴むのか??-令和5年春場所-

場所前から「横綱休場」、最大の目玉だった綱取りの貴景勝も早々に怪我を負ってしまい、場所途中からは「横綱大関不在」と言われた春場所でしたが、実力拮抗の力士達が、白熱した取組を連日繰り広げ、名脇役が主役となり、昨日の主役が今日脇役となり。。。 終わってみれば大盛況の15日間だったと思います。

「結果的に楽しかったですよね?今年の春場所も。」個人的にはそう思っています。

一転大関取りの夏場所に!

何よりもまずは霧馬山でしょう。千秋楽、星1つ差で追う小結大栄翔を本割、優勝決定戦と連破して自身初めての天皇賜杯を抱きました。

決定戦の一番で物言いの結果が出た瞬間、天を見上げた霧馬山の姿にグッと来たファンも多かったのではないでしょうか?初土俵から約8年、本当におめでとうございました。

通常であればとっくに関脇昇進してもおかしくない成績を残しつつ、3場所据え置かれた「小結」。

ようやく迎えた「新関脇の場所」での初優勝です。11勝-12勝(優勝)と来ているので、次はいよいよ大関待ったなし。関脇に長居は無用か??

以前霧馬山に関しては、「三役の力は十分だけど、大関まではまだ物足りない」と書いたような記憶がありますが、今の霧馬山にとって夏場所の二桁は高くないハードルでしょう。

相撲協会も相撲ファンも新大関を待ち望んでいる今、大チャンス到来。千代丸の「寝れる時に寝ときや」ならぬ、「上がる時に上がりや」

霧馬山の足技や、投げ技に魅力を感じるファンも多いと思いますが、引き付けて一気に出る相撲も、もっと見せて欲しいです。

誤解していた予想以上の実力

丁度一年前の春場所、今場所の霧馬山と同じく「新関脇」だった若隆景が初優勝を飾り、一躍時の人になりました。

同じ場所、幕内2場所目だった兄若元春。弟の優勝後はなぜか頻繁にテレビに登場、自ら「弟のバーター」と話すなど、その愛されるキャラクターから、人気の上昇と共に番付も急上昇。

2場所連続兄弟同時三役となった春場所ですが、夏場所はついに番付が逆転しそうです。

秘めた闘志が表に出るほど負けん気が相撲に出る弟に比べ、飄々としている兄ですが、力強く器用な相撲と、何よりあの粘り腰に初代貴ノ花を思い出しました。

今場所前、後輩に「大関候補逆転するかも?」と聞かれ「まだまだ」と回答しましたが、今場所の相撲を見るとあり得ます。いや、むしろ来場所の星次第では立派な大関候補です。

最後は気持ちが焦った?大栄翔

見ていて気持ちの良い、迷いのない強烈な突き押し相撲が連日炸裂していた大栄翔。

引かれようが、いなされようが、絶好調に前に出れていたので、結構早い段階で大栄翔の優勝を個人的に予想していたのですが。。。。

千秋楽は少し気持ちが焦ったのか、上体が突っ込んだ、、、二番とも相撲としては押していただけに勿体ない一番でした。

大栄翔が初優勝したのが、令和3年初場所。その前場所の覇者は当時小結の貴景勝。

先場所の優勝者は貴景勝。もしも今場所大栄翔が優勝していたら、2回続けて国技館の優勝額が隣という、、、「どんだけ仲良し!」と突っこめる所ですが残念です。親友不在の場所で代わりに賜杯は抱けず。

これで2場所連続での二桁勝利。年に1-2回大勝する大栄翔ですが、今年はどうなるでしょうか??

豊昇龍心中穏やかでないはず

今回の霧馬山の優勝を受けて、一番悔しんでいるのは誰であろう豊昇龍ではないでしょうか?

今年のスタート時点における、大関候補ナンバーワンは間違いなく豊昇龍だったはずです。

しかし、先場所怪我の不運が重なり大関取りはゼロに戻り、臨んだ場所で二桁を上げるもモンゴルの先輩(関脇の後輩)が初優勝を飾り、来場所は一気に大関を臨む状況です(しかも本割で敗北)。

豊昇龍としては、来場所は何としても直接対決で勝利し、初優勝と大関を引き寄せてこなければ!

来場所は最恐のDNAが爆発します。

「翠富士の15日間」こそ敢闘賞の価値有

スピード感ある相撲、ワクワクさせてくれる取り口、爽やかな雰囲気、笑顔のインタビューと、、、翠富士は本当に魅力あふれるお相撲さんです。

一刻も早く全国区になることが、更なる相撲人気に繋がると思っているので、今場所の快進撃は嬉しかったのですが、、、

千秋楽三賞受賞が「条件付き」はイカン、いや遺憾でしょう?挙句の果てが三賞受賞はなし。

冒頭にも書きましたが、最大の目玉だった綱取り貴景勝が早々に怪我を負ってしまったこの春場所において、前半戦だけでなく後半戦にかけても大いに盛り上げてくれたのが、この翠富士の相撲であったことは、誰しもが認めるところで、翠富士の15日間に敢闘賞を出さずして、何が敢闘賞なのかと?

金峰山と北青鵬は良かったのか?

金峰山と北青鵬、春場所はスケールの大きな2人の力士が同時入幕しました。

結論、金峰山は11勝4敗で敢闘賞を受賞。北青鵬は9勝6敗。

まず敢闘賞の金峰山ですが、勝った11番の中には実力者「阿炎・高安・隆の勝」らからの白星もあり、新入幕力士ということであれば素晴らしい成績だと思います。

身体を生かした強烈な押しだけでなく四つ相撲も取れるので、今後「技」を磨くことであっという間に三役・大関候補なはずです。

一方北青鵬ですが、こちらは9勝で少し物足りない印象は否めません。二桁は勝つだろうと思っていました。

あの体型はもちろん、琴恵光戦での播磨投げなんぞ見せられた日には、金峰山以上のスケールの大きさを感じずにはいられません。ここに「技」と「速さ」が加わることを想像すると、、、恐ろしい、、、

ここから上の番付に上げるのが、親方の指導力になると思いますので、宮城野親方はもちろんですが、木瀬親方にもぜひ期待したいと思います。

令和の怪物は十両で10勝

デビュー場所を全勝、史上初1場所での関取昇進を遂げた落合。

新十両の今場所は、2日目に同じく新十両玉正鳳に敗れて連勝は止まったものの、終わってみれば二桁勝利。

先場所は力の差があった為ただ強さが際立ちましたが、今場所は強さに加えて巧さや器用さ、体幹の強さなども見ることが出来ました。

朝乃山とは熱戦を繰り広げあわやという所まで追い込み、逸ノ城戦でも土俵際まで攻めるなど、こちらも圧力を感じさせ、共に敗れた相撲とは言え、幕内でも十分通用する力があることを証明しました。

来場所は先の朝乃山や逸ノ城は幕内復帰の予定、落合は間違いなく十両の優勝候補に入ってくるはずです。

来場所も十両から目が離せませんが、早く幕内でどのくらい出来るか?を見てみたいですね。

あっという間の3月場所でした。

今場所は北の富士さんのように、本場所中調子が悪かったので、本当に早かったです。次回のお相撲は4/22の横浜巡業!

 

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