稀勢の里奇跡の優勝の裏側-照ノ富士にも称賛を-

稀勢の里新横綱での優勝

初場所での初優勝に続き、新横綱として迎えた春場所も大いに土俵を沸かせ、日本中を感動に巻き込んだ稀勢の里。

土俵入りで柏手を打てるかと心配された14日目以降でしたが、本来であれば休場するほどの大怪我を乗り越え、本割・決定戦と劇的な連勝を果たし22年ぶりの新横綱での優勝!表彰式では君が代が流れる中での男泣き。最高にドラマチックな結末を迎えた大相撲春場所。平成13年夏場所の貴乃花を彷彿させる見事な気力に、横綱としての意地を見せてもらいました。

しかしその一方、どこかモヤモヤしているのは私だけでしょうか??

照ノ富士が勝ってはいけない雰囲気?

当日会場にいたわけではないのですが、なんだか「照ノ富士が勝ってはいけない」そんな雰囲気にはなってはいませんでしたでしょうか?

久々の日本出身横綱であり、横綱昇進までの長い苦労と今場所序盤の好調さと連覇への期待。愚直なまでの土俵への姿勢の稀勢の里に対して、前日を注文相撲で勝利した照ノ富士。ここだけ切り取ると、たしかに新横綱が賜杯を抱くことに期待する気持ちはわかります。

しかし照ノ富士もすぐに横綱と言われながら、長く優勝から遠ざかるだけでなく
、長く膝の怪我とも戦っているのです。

昨日から照ノ富士のテーピングが厚くなっていたように感じませんでしたか?
今日の取組も照ノ富士の足は前に出てませんでした。もしかすると遠藤戦あたりから膝の状態が良くなかったのかもしれません。

照ノ富士が2年ほど前、終盤までトップを走っていたにも関わらず大怪我を負い、無理に出場した結果怪我が長引いていることを、今回ブーイングした人たちはみんな知っているんでしょうか?

照ノ富士正々堂々の相撲をありがとう

「どうしても優勝がしたい気持ち」
「無理にでも出場したい気持ち」
「やりづらい相手の気持ち」

今回その全ての気持ちを誰よりも理解していたのは、照ノ富士本人ではないでしょうか?稀勢の里に注がれる大歓声の中、負けた照ノ富士の表情を見て、何だかとても複雑な気持ちになりました。

怪我を負いながら優勝を手にした新横綱稀勢の里は素晴らしいです。何も文句を付ける気はありません。素晴らしい優勝を見せて頂けたと思います。

しかし、一方的な報道には対しては違和感を感じます。

「怪我を負いながら勝利した稀勢の里と、昨日変化し今日敗れた照ノ富士。」

かつて日本中を感動させた大怪我した貴乃花の優勝でしたが、その裏で優勝をさらわれた武蔵丸は、もう一度元気な状態で貴乃花と対戦することを待ち続け、7場所後見事リベンジを果たしました。

稀勢の里が今回抱えることになった責任は、怪我を完治して、やはり稀勢の里は強いんだと言うところを見せることです。

一方の照ノ富士は、互いに万全で雑音のない中、次回は勝たなければいけません。

それぞれのプロローグになる春場所だったことを切に祈ります。

照ノ富士正々堂々とした相撲をありがとう

横綱も、大関も15日間お疲れ様でした。

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